ナニワ猫


ナニワアームズ商藩国には”ナニワ猫”と呼ばれる猫士達が存在する。
虎縞模様に黒一色、灰色、三毛猫風等の様々な毛色を持つ彼らの起源は古く、ナニワアームズの民が藩国船で旅をしていた時代から既に人の友として同じ道を歩んできた。
彼らは外見こそ猫そっくりだが、頑張れば二足歩行や人語での会話が可能であり、パイロットやFO、整備士等の様々な職業の役割をこなす事もできる別種族である。
とは言えこれらの職務につくのは幾つかの訓練や鍛練と選抜試験を潜り抜けてきたナニワ猫の中でも特に優秀な藩国勤務猫士達だけである。
ちなみにこれらの行動(しゃべったり、二足歩行したり)は我々の観点でいうと背広や制服をビシッと着て仕事につくのと同じぐらい肩が凝り、草臥れる事だそうで、休暇中は面倒なので猫のように振る舞う事が多いらしい。
また外見だけでなく、魚が好物であると言った様に嗜好も猫と似通った部分があり、魚料理を頻繁に食べられると言う事で藩国勤務猫士はナニワ猫の間では憧れの役職である。

□■□ 訓練学校 □■□

ナニワ猫達が藩国勤務猫士を目指す場合に登竜門となるのが、猫士訓練学校である。
ここでは各職業を行う上で必要となってくる一般教養や様々な機械操作等のコツや技術を体得する為の授業が行われている。
またそれらに加えて人との意志疎通をよりスムーズにする為に、発話の訓練やパソコン等の用いた筆談、ジェスチャー等のコミュニケーション技術の訓練も選択科目で履修する事ができる。
ちなみにここの給食にも時々魚料理が出てくる為(以下略
訓練学校での講師は先輩猫士や藩国軍の教官、または訓練学校OB等が行っている。


□■□ 猫士達の活躍 □■□

ナニワアームズで最も多くの猫士達が従事している職務はコパイロットと消防士の2つである。
それらは基本的に歴史の表舞台でクローズアップされる事が少ない縁の下の力持ち的ポジションではあるが、
ナニワアームズ商藩国を支えるもう1つの大黒柱であり、彼らの活躍無くして今のナニワアームズはあり得ないと言っても過言ではない。


□■□ 猫士達の工夫 □■□

基本は訓練学校での訓練と持ち前の器用さである程度の作業は可能な猫士達だが、それでも難しい作業は幾つか存在する。
例えば身長さや細かく複雑でデリケートさが特に要求されるような作業の場合だ。
その場合の工夫としては、彼らと行動を共にする人間の同僚と役割を分担したり、作業を補助する猫士向けの機器や用具を使用したりする。
ちなみにこれらの猫士向けの機器や用具は元々機械工学が得意なナニワらしく豊富なバリエーションがある。
また各種職業の猫士用制服のように身長さも考慮に入れたデザインが行われている用具も存在する。

□■□ 猫士達の休暇の過ごし方 □■□

職務についていない時のナニワ猫達は思い思いに気儘な休暇を楽しんでおり、国内を散策すればその姿を見る事が出来る。
ある者は子供達と野球に挑戦し、ある者はこぼれ球にじゃれつく事に夢中になり、またある者は職場のパートナーが釣ってきた魚を振る舞われて上機嫌だったり、陽だまりで怪獣さんの上で丸くなって寝てたりする。
特に釣りのシーズンになると藩国軍や消防署に勤めている人達が日頃の感謝を込めて、地底湖や地上の海岸で釣ってきた魚を猫士達に振る舞う様子が見られ、ナニワアームズの風物詩の1つとなっている。

□■□ 猫士達の王 □■□

ナニワ猫達の頂点に立つのは虎縞模様にハリセンがトレードマークの王猫、トラさんである。
その人気は猫士達だけに留まらず、国民達の心も癒すほど。
最近はもっぱら政庁で政府首脳陣の働きぶりを眺める(監督する)のが重要なお仕事であり、首脳陣はその姿に大いに奮起する(癒される)のであった。