偵察兵にFO、偵察用I=Dバーミーズ。
偵察にこだわりと一家言を持つ者が多いナニワアームズ商藩国において偵察兵は登場以来の長きに渡り、
たとえサイボーグが着用アイドレスから外れようとも常に歩兵と共にあり続けた。
しかし時は流れ、そんな歴戦の偵察兵達にも遂にバトンを渡すタイミングが訪れたのである。
これまで歩兵部隊の変遷を見つめ続けてきた偵察兵達の意気込みは並々ならぬものであり、自分達の後継としてのロードランナーの育成には情熱を注ぐ事となった。

さて、ここで話を少し変えて、彼らが熱意を込めて伝授する偵察について改めて少し述べてみよう。
偵察とは自軍の眼となり、敵の状態や状況を”視る”事である。そして”視る”タイミングによってそれは先行偵察と戦果確認の2つに分けられる。
大雑把に例えるならば、相手を殴る前に”視る”のが先行偵察、殴った後に相手を”視る”事が戦果確認である。
つまり戦果確認とは自分達が行った行動の結果をしっかり見つめるという事であり、アフターフォローの第一歩と言えた。
相手を殴りっ放しにしない為に彼らロードランナーは存在するとも言えるわけである。

閑話休題。バトンを渡す側にまわった歴戦の偵察兵やFO達はロードランナーにおける偵察能力の活用法として2種類の用途に着目した。
1つは当然ながら目的地で情報収集に駆使するという用途。もう1つは敵地奥深くまでの進軍ルート(監視の網目や抜け道等)を見付ける為に駆使するという用途であった。
その為に航空写真や地図を読み取る事を徹底的に教え込み、
その上で砂漠、森林、密林(ジャングル)、山に市街地と言った様々な地形でのフィールドワークを重ねる事で頭と体に地形の性質や地図との関連性等を叩き込んだのである。

ロードランナー