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  [No.1043] 新アイドレス作業用スレッド 3 投稿者:守上藤丸  投稿日:2009/11/23(Mon) 22:55:41

前のが長くなったので改めてたて直します。

新アイドレス作業用のスレッドになります。


  [No.1044] 【次期共和国主力機の開発】 投稿者:守上藤丸  投稿日:2009/11/23(Mon) 22:56:34

L:次期共和国主力機の開発 = {
 t:名称 = 次期共和国主力機の開発(イベント)
 t:要点 = 試作機に似た,I=D,漆黒の
 t:周辺環境 = 絶望の闇


http://www.eonet.ne.jp/~kasalelia/idress/the_next/


  [No.1053] 設定文(修正1) 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2009/11/24(Tue) 02:34:35

設定文だけを抜粋しました。
えーっと、すみません。
貼り直してる途中で気がついたんですが、元の設定文に誤記がありました。
ジャバミーズ→ジャバニーズに修正しました。
#うおー、自国の機体名を間違えてたー(汗。


/*/

”次期共和国主力機、それは長きに渡りナニワアームズに影を落とし続けている貧困という名の絶望の闇の中に差し込んだ一条の光明であった。”

○背景
事の起こりはバーミーズ、サイバミーズを経て開発された藩国独自I=Dであるジャバニーズの完成である。
燃費こそ悪いものの、既存のI=Dの常識を覆す可能性を秘めた圧倒的な機動力を有するこの高機動兵器の性能が認められ、遂に次期共和国主力機の開発の話が持ち込まれたのであった。
これまでコツコツと積み上げてきたナニワアームズ商藩国のI=D開発技術が日の目を見るチャンスが到来したのである。
こうして国の威信と国民の期待を背負った次期共和国主力機の開発プロジェクトが開始された。

○技術者達の取り組み
ジャバニーズをベースとした次期共和国主力機の開発において要求される機体性能は主に下記の4つである。
・陸、宇宙対応
・高機動力を活かした回避性能
・運用コスト(主に人機数)の据え置き
・高機動力を活かした武装

このうち陸上と宇宙での活動能力と肝である高機動力はベースとなるジャバニーズの特性を引き継ぐ事で実現可能である。
課題となるのは前述の2つの特性を殺す事無く運用コストと武装の要求を満たす事であった。
もともと実験機という位置づけであったジャバニーズは独自の仕様が幾つか盛り込まれており、共通機としての運用を意識されていなかった為に共通機化及び量産化する場合に運用コストが上昇する可能性が懸念された。
そして武装面での課題はジャバニーズで生じた高機動力と武装特性とのミスマッチの解消である。
ナニワアームズ商藩国の開発スタッフはまずこの2つの問題点に取り組む事となった。

武器開発
まず新規武装の開発の為に開発スタッフは前回の失敗を踏まえ、高機動戦闘での戦術研究を綿密に行う事にしたのである。
これにはホードーが希望号1号機に搭載されていた操縦訓練用プログラムにヒントを得て作成・開発した高機動戦闘訓練・戦術シミュレーターが活用された。
シミュレーターには高機動兵器であるジャバニーズの試験運用データだけでなく、今後I=D戦の主戦場になると思われる宇宙を想定して、大規模な宇宙戦が行われたEV116 第2波に参加していたホードー自身の実戦経験と彼の乗機であったサイベリアンのフライトレコーダーが収集した各種データが反映されている。
このシミュレーターの活用と古参パイロット達の協力により高機動戦闘の戦術研究は大きく前進し、武装は遠距離への狙撃・砲撃を可能とするロングバレルの大口径レーザービーム砲、近距離での戦闘を想定した近距離レーザービーム、高機動力を活かしたランスチャージを可能とするビームラムの3つに絞り込まれた。
その後の実際の武装開発ではエネルギーコストを抑える事が難しく開発が遅れたビームラムの制式採用が見送られ、武装は遠距離・近距離用の2種類に絞られる事となった。

機体開発
量産化、共通機化を前提とした機体設計のリファインは、陸上と宇宙での活動能力と肝である高機動力を殺さないように細心の注意と慎重な検証に基づいて実行された。
量産・共通化を意図したリファインは”多くの藩国及びニューワールドテラ領域工業標準”通称、MANTIS規格に則って行われ、
この際にMANTIS規格の制定時に行われた技術交流を通してもたらされた各藩国の技術やノウハウが大いに貢献した。
またMANTIS規格の導入は機体の部品やモジュールの規格化だけで無く、整備マニュアルの書式の標準化などにも役に立つ事となった。

人材育成
こうして課題を克服して開発が進むに従って次期主力機の整備・運用・操縦ノウハウが蓄積されていくうちに開発スタッフの間で一つの共通の認識が生まれてきた。
それは知識・ノウハウの共有の重要性である。
次期主力機開発を通して得たノウハウを活用する事でハード(機体)面だけでなく、ソフトつまり機体に携わる人材面でのフォローも行えるのではないか?
こう考えた開発スタッフは政府首脳部と掛け合い、次期共和国主力機開発プロジェクトの一環として、これらのノウハウの共有化の試みを行う許可を得た。
具体的な取り組みとしては整備士養成校やパイロット訓練施設の教官や訓練生達の協力を得て、MANTIS規格に沿った整備教本や訓練過程の見直し、高機動兵器を用いた高機動戦闘の慣熟訓練用プログラムの検討が行われ、これらは一定の成果を上げる事に成功した。

○次期共和国主力機開発プロジェクトの終結と今後
こうした技術者達の取り組みによって様々な課題は克服され、遂に要求性能を満たした次期共和国主力機が完成したのであった。
ナニワアームズ商藩国の技術立国としての新たなる一歩がここに刻まれたのである。

○機体性能(性能諸元)
機種:高機動兵器(I=D)
必要人員:パイロット1名、コパイロット2名
巡航速度:〜1000km/h(ダッシュ時には瞬間的に音速突破も可能)
戦闘可能域:陸上、宇宙
用途:高機動力を活かした陽動・撹乱と遠距離火力支援
生産・整備コスト:アメショー、ジャバニーズクラス
想定作戦領域:陸上、宇宙
想定戦闘距離・手段:射撃のみ、近距離及び遠距離
特色:極低装甲。高敏捷。高AR。
欠点:高燃費。低耐久。正面戦闘

○武装
大口径レーザービーム砲
広大な宇宙空間や開けた平地での戦闘における遠距離への狙撃・砲撃を行う為の武装。
ジャバニーズで採用されていた大口径レーザービーム砲を遠距離への狙撃・砲撃時の精度を高める為に砲身を長くすると共に発振部も高出力のものに変更された。
なおビーム砲の大型化に伴い、機動力を殺さないように機体背面のバックアップにバーニアが増設され、
また射撃時の姿勢制御の安定性を高める為に滑空ウィングにバーニアの一部を移設し、稼働できるように変更された。

近距離レーザービーム(仮名)
大口径レーザービーム砲を変形(ORロングバレルを外す)事で収束率を落とし、短距離で広範囲に攻撃できるようにしたもの。

ビームラム(試作品)
取っ手部分以外を非実体のビームで形成した大型の槍で高機動力を活かしたランスチャージを意図して開発される。
しかし非実体の刃を形成し続ける関係上、エネルギーコストを抑える事が難しく、実用に足る試作品の開発が大いに遅れる。
その結果、制式採用の選定に間に合わずお蔵入りとなった不遇の武器。


  [No.1054] SSの草稿その1 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2009/11/24(Tue) 02:37:32

SSの草稿その1です。


/*/−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−/*/

○承前
ここは砂漠の藩国、ナニワアームズ商藩国。
偵察と怪獣とドリルで有名な我が藩国は初期の頃から資金繰りには苦労しているわけではあるが(詳しくはこちらhttp://blog.tendice.jp/200612/article_53.html参照)
これはシーズン2に移行しても相変わらずであった。

観光地や遊園地の好調を受けて開発した大観光地も完成した頃には観光業界は多くの同業他社(他国?)の強力なライバルがひしめく激戦区となっていた。
共和国環状線の駅ビルが完成した当初は入国チェックが厳し過ぎ、プチ鎖国状態になる。
有望な鉱脈を発見し、鉱業で産業復興を狙うも、セプテントリオンがちょっかいをかけてくる。
まさにトホホである。
俺らはお金に縁が無いのではないか・・、そんな諦めにも似た絶望の闇が薄らと包み込むかに見えたそのとき

”次期共和国主力機の開発”その言葉は正にそんな暗い雰囲気を払拭する一条の光明であった。

事の起こりは高機動型偵察機バーミーズから始まったナニワアームズ商藩国の独自I=Dの開発がテストベットであるサイバミーズを経由し、高機動兵器ジャバミーズとして結実した事であった。

燃費こそ悪いものの、既存のI=Dの常識を覆す可能性を秘めた圧倒的な機動力を有するこの高機動兵器の性能が認められ、遂に次期共和国主力機の開発の話が持ち込まれたのである。
これまでコツコツと積み上げてきたナニワアームズ商藩国のI=D開発技術が日の目を見るチャンスの到来であった。
これには元々職人・商人気質の強い国民達の間で期待が募り、高まる機運に応じるように国の威信と国民の期待を背負った次期共和国主力機の開発プロジェクトが発足されることになった。

当然、この開発プロジェクトも様々な障害や壁にぶつかることもあるだろう

しかし

観光地の資金集めが難しいなら燃料精錬所を建設してより効率良く製錬した燃料でやりくりしたように
鎖国状態を受けて大急ぎでチェック体制を見直し駅ビルの正式オープンには正常な運営が出来る状態にまでこぎつけたように
冶金工場で暗躍していたセプテントリオンを追っ払ったり、神様の助けを借りたりしつつ、なんとか立て直したように

やり遂げようとする意志があれば必ず乗り越えれるはずである。

”次期共和国主力機、それは長きに渡りナニワアームズに影を落とし続けている貧困という名の絶望の闇の中に差し込んだ一条の光明であった。”

この光明が闇を払拭する事を願って開発スタッフ達の奮闘がここに始まるのである。

○プロジェクト始動
「守上摂政!今、次期共和国主力機開発の機運が高まっています。今こそ好機!是非プロジェクト実行の承認を!!」
そう力説した男が手にした次期共和国主力機開発プロジェクト計画書には『街頭アンケート、1000人に聞いた次期共和国主力機開発への期待』等といった文字が踊っていた。
その見出しの謳い文句はどうよ?と思ったものの内容そのものは真っ当だったので見出しは見なかった事にした。
今度、プレゼンの仕方をもう少しレクチャーしておいた方が良いかもしれない。
ま、それはともかく確かに好機なのは事実だろう。
「よーし、わかった。承認!」
ポンッ!と計画書に押された承認のハンコマーク。
こうして実際にプロジェクトが実行に移される事となり、在野に散っていた開発スタッフが再び集められる事となった。

/*/

とある町工場の一角。
熊の様な巨漢の男は故障した小型ラジオを手にし、ためつすがめつ眺めていた。
「どうだい、熊五郎さん。直りそうかい?」

初老の男が巨漢の男にそう声をかける。

「ああ、このぐらいなら問題ない。まあ任せろ。」
と巨漢の男、熊五郎はその容貌に似合わず器用な手先で手にした小型ラジオを瞬く間に修理した。

「ほれ、じーさん。一丁上がりだ。」
「おー、いつもすまんねえ。」

長引く経済不安から新しい電気機器などが手に入りにくくなったナニワでは、かなりの年季ものでも近所の整備士に頼み込んで修理して貰うという光景はよくあることである。
と、そこに
ドドドドドドドドドドドド
怒涛の足音と盛大に立ち上る砂煙。その根元に見えた米粒大の人影が瞬く間に間近に迫る。
騎乗怪獣スタコラターに跨って颯爽と現れた人物の満面の笑顔のアップ。
「ちーっす。郵便屋でーす。ロバート熊五郎さん、お届けものです。」
すれ違いざまに封筒を手渡すとノンストップで走り過ぎてフェードアウトする郵便屋。

「な、なんだったんだ。あれ?」「さあのう?それよりそれ、開けてみてはどうかのう。」
それもそうだなと開けた封筒の中にあった一通の手紙に目を通す熊五郎。
「そうか、いよいよ始まったか。腕が鳴るぜ。」
手紙を握りしめ、嬉しそうに微笑むと工場の奥に声をかける。
「おおーい。お前達、いよいよ出番だぜ。出立の準備をしろ!」

その声に応えて
「「「合点でさあ。親方ー。」」」
と奥から姿を現す整備士達。

/*/

カッと照りつける強い日差し
広大な滑走路の上には薄らと砂が散りばめられていた。
軽快なローター音が聞こえると同時に地面の砂が風に乗って舞い上がる。
路面に移った影がどんどん大きくなり、年季の入ったキャットバスケットがそっと降り立つ。
待機していたスタッフ達が集まり、キャットバスケットから援助物資を運び出し始める。

その様子をコクピットから眺めていた男は
「よっこいしょ。」と操縦席から腰を上げて、出口へと向かう。
歩きながらヘルメットや酸素マスクを取り外すと、そこには立派な銀色の口髭と頬や目尻に皺が見える初老の男の顔があった。
「ふー、終わった終わった。」と肩を回して解しながら地面に降り立つ。

「あ、ファヒームさんお疲れ様です。相変わらず見事な操縦でしたよ。」

「よせやい。普通に操縦しただけさ。俺みたいなロートルはこいつを飛ばすだけで精一杯さ。もうそろそろ引退どきかもな。」

「何言ってるんですか。いまだにこの骨董品がどうにか動いているのだって、ファヒームさんの操縦テクがあればこそですってば。」

「いやそれは単純に整備士の腕前が・」

ドドドドドドドドドドドド
怒涛の足音と盛大に立ち上る砂煙。その根元に見えた米粒大の人影が瞬く間に間近に迫る。

「ちーっす。郵便屋でーす。ファヒーム=ターリックさん、お届けものです。」
すれ違いざまに封筒を手渡すとそのままノンストップでアスファルトの地面を勢い良く蹴りながら飛行場からフェードアウトする郵便屋。

「なんだ?あれは・・」
「ゆ、郵便屋だそうですよ。」
「まあそうは言っていたが・・。ともあれ手紙か、どれどれ」
手紙を読み始める初老のパイロット。その後ろから興味津津で覗き込むスタッフ。

「ほら、やっぱり凄いじゃないですか、テストパイロットに選ばれるなんて!」
「そ、そうか? うーん、まあ引退前にもう一働きしてみるかな。」
「その意気ですよ。頑張って下さい!!」

/*/

ぶしゅー。構内に響き渡るドアの開閉音。
共和国環状線の列車からホームに降り立つ若者2人組。
でっかいボストンバックやトラベルバッグを抱えた重装備である。
「やー、久し振りの我が故郷!何のかんの言ってもやっぱり懐かしいなあ。」
「だな。国外に出て勉強している間に色々事件のニュースがあったんで心配だったけど、変わりないようだな。」周りを見渡しつつ。

ドドドドドドドドドドドド
怒涛の足音と盛大に立ち上る砂煙。その根元に見えた米粒大の人影が瞬く間に間近に迫る。

「ちーっす。郵便屋でーす。マイクさんに健一さん、お届けものでーす。」
すれ違いざまに封筒を手渡すとノンストップでスプリンターに跨ったまま器用に階段を駆け上がりフェードアウトする郵便屋。

「・・ま、まあ、全く同じという訳ではないんだな。」
「というか、よくこうもタイミング良く届けれるもんだ(汗」

ま、気を取り直して と手紙を広げる2人組。

「お、こ、これは!」
「早速、留学の成果が活かせそうだな。」
「ああ、やったろうじゃないか!」パンと手を打ち鳴らす

意気揚々と歩き去る2人組。

カバンからはみ出した手紙がひらりと風でめくれる。

”この度、次期共和国主力機開発プロジェクトが正式に開始されるはこびとなりました。”
”ここに貴官を開発スタッフと任命し、・・・”

P.S.この後、2人組が藩国地下の天井に開いた大穴に度肝を抜かれるのだがそれはまた別の話である。

/*/

こうしてナニワ各地から集結する開発スタッフの面々。
暫くの間、静かな眠りについていたアイドレス工場に再び火がともり、人と言う名の血液を全身にめぐらせて覚醒していく。
そこには新たな息吹と情熱が確かに生まれつつあった。

○親方とカマキリ

油で青いツナギが汚れるのも構わずに一生懸命にスパナでボルトを締める青年。

溶接面や皮手袋、防塵マスクといった防護装備に身を固め、見事な手際で溶接を行う熟練の溶接工。

クレーンでI=Dの各部パーツを移動させる者。

鳴り響く大型機械の作動音にアーク放電による溶接音。

工場内の喧騒に負けないように声を張り上げて指示を飛ばす者。

一角に集まって整備マニュアルを見ながら綿密な打ち合わせを行うグループ。

久方振りに感じる現場の空気であった。

しかしそんな待望の現場の中を歩く熊五郎は浮かない顔である。
原因はここ最近になった気がついたジャバミーズの問題点と若手整備士達の作業進捗が芳しくない為であった。

作業期間を少しでも効率化する為に次期共和国主力機は機体開発と武器開発が並列で行われており、
その武器開発での試作品の運用テストに機体特性が近いジャバミーズが活用されているのである。
開発されてから間が無いジャバミーズは国内でも4機前後しか配備されておらず、部品の在庫ストックもそれほど無い。
そして一部不足する部品を一般的に流通しているアメショーやペルシャの部品で代用しようとしても、
藩国独自I=Dであるジャバミーズには様々な独自仕様が適用されている関係上、代用できない部品が数多く存在していた。
その為に部品の製造まで数日待つといった時間ロスが発生しているのである。
在庫ストックが十分に蓄積されれば解決する問題ではあるが、現状ではそれこそ特注のネジ一本が足りないばかりにちょっとした故障の修理に数日かかると言った事がときどき起こり、これが非常に歯がゆい。
もう一つの悩みの種が若手整備士達の作業進捗が遅れがちである点である。これは若手整備士の技術が劣っているという訳でも意欲が無い訳でもない。
原因は整備マニュアルである。
ジャバミーズの整備マニュアルがこれまで彼らが専門学校で習っていたサイベリアンだけでなく、バーミーズのものとも大きく異なっていたのである。
ナニワでは現場で発見された問題点が発生する度にこまめにマニュアルの更新が行われてきたのだが、これが裏目に出た。
明確な工業標準がされていない所に行われた度重なる更新によって学校で使用していた教本の一部(主にバーミーズ等の独自I=Dのもの)が陳腐化していたのである。
本来ならそうならないように教本の更新も折を見て行われるのだが、最近の人手不足が原因でこれがまだ行われていなかった。
これらの事から整備マニュアルの読み込みに時間が取られてしまい、必然的に若手整備士達の作業進捗が遅れていた。
これは長年現場にいた彼にとっては大きな盲点であった。世の中、ままならないものである。

しかし何より熊五郎に苦虫を噛み潰したような表情をさせているのはこれらが揃って標準規格の重要性を語っている点である。
実は彼は以前、留学していた整備士にMANTIS規格の導入を持ちかけられていたのだが、そのときはその必要性を感じられず突っぱねた事があった。
そしてここ最近、その重要性を示唆する事例が出てきており、MANTIS規格に興味が出てきてはいるものの、一度突っぱねた手前、今さら教えてくれというのもバツが悪い。
逼迫しつつある現実と日々募る焦燥。これらがストレスとなってイライラが蓄積されているのである。

そしてまるで冬眠から覚めたばかりの熊さながらに不機嫌な熊五郎が休憩室の前に通り掛かると能天気に雑談する若手整備士達の声が耳に届いた。
ぴく、と片眉が引くつく。お調子者の一人が悪ふざけをして笑いを取ったらしく、ドッと笑いが休憩室の外まで響き渡った。
プッツーン。
かくして不運な若者達は半ば八つ当たり気味の大熊の咆哮に追い立てられるように作業場に散って行ったのである。
そして休憩室内には壁に片手をついて、頭をうなだれた反省のポーズで固まり、自己嫌悪に陥っていた熊五郎一人が残っていた。
「あーいかん。何やってるんだワシは・・」
と暫く項垂れてたがふと視界の片隅に慌てて去った為に置き去りにされていた菓子袋や本が散らばっているのに気がついた。
熊五郎は気を取り直してそれらを片付け始めた。
「やれやれ。」と呟きつつ、散らばっていた本を拾い上げて重ねていくときに一冊の本に目が止まった。
”MANTIS規格概論 〜標準化の序論〜”
どうやら若手整備士の置き土産らしい。
ちらりと入口に目を向ける。どうやら先程の怒声の所為で休憩室の周囲には誰も寄り付いていないようである。
再び本の方をチラリ。
「・・・」

30分後、休憩室のパイプ椅子を軋ませながらMANTIS規格概論を読む更ける熊五郎。
「なになに工業標準化の意義は放任する事で多様化、複雑化するものを単純化・秩序化する事にあり、これには次の様な作用がある・・か。なるほど」

1時間後、相変わらず黙々と読み続ける熊五郎。

3時間経過。
「ふー。」とため息と共に本を閉じた熊五郎の顔は憑き物が落ちたように晴れやかであった。
何やら踏ん切りがついたらしい熊五郎が休憩室を去る時には出版社の連絡先がメモされた紙片を手にしていた。
鼻歌交じりに歩み去る熊五郎を何があったのかと不思議そうに見守りつつもどうやら機嫌が直ったようだと胸を撫で下ろす整備士の面々であった。

以来、数週間程、熊五郎が住む部屋の明かりは夜遅くまで灯り続ける事となった。


○星空と少年と・・
俺の名前は健一。ついこの間まで国外に整備技術や機械工学の勉強の為に留学をしていた新鋭の若手整備士である。
始めのうちこそ、機体整備の手伝いだの、整備マニュアルのリライトの手伝いだのとなかなか大役は任せて貰えなかったものの、ついに次期共和国主力機の1モジュールの設計に携わる事になったのである。

とはいうものの・・・

くそ、これでも駄目だ上手くいかない。あー、くそったれ、やめやめ。

何事もトントン拍子とはいかないもんで、目の前の難題にゲンナリとして思わずため息をつく。

「お前はまたそうやって直ぐに諦める。粘りが足りないのはお前の短所だぜ。」と小さい頃からの腐れ縁の相棒であるマイクの小言が耳に入る。
ますます不機嫌になった俺はブスッとふくれっ面のまま
「気分転換に夜風に当たってくる。」と言って外に出た。

外に出ると砂漠特有のヒンヤリした夜風が頬を撫でる。
煮詰まった時にはこれが一番。少し機嫌を直した俺はそのまま軽く鼻歌を歌いながら道なりにのんびりと散歩する。

暫く気儘に散策を続けると住宅地にさしかかったらしく、民家が立ち並び始める。
そこで民家の窓から夜空を眺める少年が目に止まった。
「坊主、何か見えるのか?」
一心に星空を見上げる少年のハッとするような真っ直ぐな眼差しに惹きつかれるように俺は思わず声をかけていた。
驚いたように目をパチクリとさせると今度はこちらをしげしげと眺めだす少年。
やば、思わず声をかけちまったがこれじゃあ変質者みたいじゃねえかと内心冷や汗を流す俺。
そんな様子に特に害は無さそうと判断したのか
「うん。星を見てたんだよ。」
と答える少年。
「星?そんなに星が珍しいのか。まあ確かに穴が開く前は天井越しにしか見れんかったか。」
「違うよ、おじさん。あのね、この前にすっごく綺麗な星空が見えたんだよ。まるで宝石箱を引っ繰り返したみたいに光って綺麗だったんだ。」
何でも少年の話によると俺が留学を終えて帰国するよりも前に暫くの間、空気がひどく澄んで星々が綺麗に輝いていた期間があったらしい。
少年の説明はお世辞にも上手とは言えなかったが、その時の様子を思い出しながら一生懸命に語る少年の様子を見る限り、余程見事なものだったのだろう。
「そんでね、かーちゃんの話によるとそんな風に空気が澄む事はすっごーーく珍しいんだって。」
「でもさ、僕、もう一度見たくて。どうしたら見れるかなあって考えてたんだ。」
「そうか、それで何か妙案は見つかったのか?」
「うん。空気が邪魔なら空気が無い所まで行けばいいと思うんだ。」
「なるほど確かに妙案だな。」
「・・でもジャンプじゃあそこまでは届きそうに無いんだ。飛行機でも無理だってかーちゃんも言ってた。」少年の表情が少し曇る。
「ハッハッハッハッ。そりゃあそうだ。でも着眼点はいいぜ。いいか坊主、綺麗な星空がみたいなら宇宙飛行士になればいいのさ。」
「うちゅうひこうし?」
「ああ、あの星空を駆け巡る宇宙船に乗るパイロットってやつさ。」
「へー、いいなあ。僕にもなれるかな?」再びキラキラと目を輝かせる少年
「ああ、諦めずに夢を目指せばなれるさ」
何となく勢いに押されたのか、俺はつい口を滑らせて普段は口にしないような事を口走る。
「そうかあ。うん、僕頑張ってみるよ。」
「おう、精々がんばりな。さてそろそろ夜も更けてきたし、ガキは寝る時間だぜ。じゃあな。」
何となくこっぱずかしくなって話を切り上げた俺はそこで少年と別れて作業室に戻った。

さあてと、それじゃもう一仕事頑張るとするか。

早速、作業に取り掛かると
マイクが目を丸くしてこう呟いた。

「珍しい。本当に今日中に気分転換から帰ってくるとは、こりゃあ明日は砂嵐だな。」

け、憎まれ口を叩く暇があったら手を動かせってんだ。
まったくマイクの奴は何時も一言多くていけねえ。


  [No.1055] SSの草稿その2 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2009/11/24(Tue) 02:39:10

SSの草稿その2です。

取り敢えずこれでSSは終了。
しかし全体的に冗長になり過ぎたかなあ・・。

/*/−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−/*/
○虚空に浮かぶ銀槍

どこまでも見渡せる広い空
染める輝くような赤味を帯びたオレンジと
ほの暗い薄青色のコントラスト
その狭間に浮かぶわずかな雲は橙色に燃えあがり、アクセントを添えている。

その澄み渡るような空模様を四角く切り取った窓から眺める見事な口髭を蓄えた初老の男の名をファヒームという。
窓の外に広がるその光景は彼が幼い頃から見続けてきた原風景であった。
この老パイロットは今、次期共和国主力機の最終試験を行う為に政府が調達した民間シャトルに2人の同期生と共に乗り込み、宇宙に上がるときを待っていた。
ファヒームが窓から目を離し、共に試験を受ける相棒達に目を移す。
サングラスをかけて腕組みしながらうたた寝している青年と熱心に教本を読み返している猫耳少女。ともすれば親子か孫かという程の年の差である。
しかしそんな彼らと共に挑む事になった高機動兵器の慣熟訓練を通してファヒームは確かな手応えを感じていた。
(大丈夫だ。俺たちならやれるはずだ。)
心の中でそう呟くと宇宙に飛び立つときを静かに待ち続けた。

/*/

漆黒の闇の中、2本の光のレールがどこまでも何処までも伸びていく。
そしてレールを追うように2筋の流れ星がどこまでも流れ落ちる。

広大な漆黒の闇、その宙域を漂う無数の観測ビットが灯す誘導灯が2本の光のレールとなって虚空に光の立体サーキットを描き上げる。
その光のレールのド真ん中を流れ星のように光の尾が駆け抜ける。
ブースターの噴射光と誘導灯に照らされ、闇の中に時折シャープな流線形を持つジャバニーズの輪郭が浮かび上がる。
そしてその後をピッタリと追走する灰色にも見えるくすんだ白色の機体。
ロングストレートに急カーブ、立体交差に螺旋
巨大な光のサーキットを構成する光のレールはドンドン複雑さを増していき
ターン、インメルマンターン、ヨーにバレルロール
レールを追いかける2筋の流れ星も複雑な光の軌跡を描いていく。
無限大の漆黒の虚空のキャンバスに描かれた広大なはずの光のサーキットは瞬く間に2つの光条によって走破されていく。

そして程なく、文字通り天文学的な行程を駆け抜けて2つの黒と白のI=Dが光のサーキットを完走した。

/*/
コール音が響き、白色のI=Dの中で通話用のウィンドウが開く。
『パーフェクト!10点満点で機動力試験クリアですよ。皆さん、お見事です!!』
興奮気味のオペレーターの声を聞き、ふーと安堵のため息と共に強張った手を操縦桿から引き離すファヒーム。
「まあ俺たちのチームワークに掛れば、チョロイもんですよ。ね、ファヒームさん。」とニヤリと不敵に笑う青年
「こらノブヒデ!調子に乗らないの。まだ試験は残ってるんだからね。」と猫耳をピンと立てる猫耳少女
「まあまあアカネ、少し落ち着いて。とは言え確かに後1つ残っているので気を引き締めていこう。”勝って兜の緒を締めよ”だ、ノブヒデ。」
「へーい。」と少しバツが悪そうに頭を掻く青年ことノブヒデ。
「とは言え、ノブヒデくんの航法オペレートはバッチリだ。残る試験もこの調子で行くとしよう。」
「へへっ。大船に乗ったつもりでドーンと任せて下さいよ、ファヒームさん!」と自分の胸を叩く仕草をするノブヒデ
「もー。」とジト目でノブヒデを見るアカネと苦笑するファヒーム。

『さあ皆さん。ご歓談中ですが、最後の試験内容を再確認しますよ?』とオペレーター
「ああ、すまん。よろしく頼む。」とファヒーム。

キューブ状の立体映像が浮かび上がり、黒い立方体の中に無数の光点が非常される。
『この光点が今回の試験宙域に散布されている観測ビットです。』
『先程のテストではコースを示す誘導灯代わりでしたが、今回はこれらのうち、赤色のランプが点灯しているものが敵機を想定したものになります。』
映像内の光点の大半が赤色に変わり、キューブの中央に近付く程、赤い光点の密度が高くなっていく。
『そして中心部に存在するこの緑色の光点。これが今回のターゲットとなります。』
密集した赤い光点に埋もれるように緑の光点が灯る。
『そして観測ビットに搭載された観測用のレーザー照射装置が放つレーザーを敵機の攻撃と見なします。』
『この”攻撃”を潜り抜けてターゲットを破壊し、安全宙域まで無事退避できれば試験クリアです。』
『以上が試験内容となります。皆さん、準備はよろしいですか?』

「了解だ。」「わかりました。」「りょーかい。」
揃って頷き、同意する3人組。

『それでは3カウント後、テストスタートです。皆さんの健闘を祈ります。』
そう言うと通話ウィンドウが閉じ、代わりに大きく”3”を表示したウィンドウが開く。
「火器管制システム、異常なしです。」とアカネ
くすんだ白色のI=Dのバーニアに火が灯る。
”2”
「空間把握と航法用の各種測定機器オールクリアだぜ。」とノブヒデ。
巨人のカメラアイが瞬く。
”1”
「了解!これより本機は試験を開始する。」と操縦桿を握り締めるファヒーム。
姿勢を整える白き巨人。
”0”と同時に噴射光が辺りの虚空を照らし、白色の流れ星が赤色の光点が生み出す雲海に向けて流れる。

/*/

徐々に近づく赤い雲海。
「遠距離砲撃が可能なレンジに到達しました。」
とアカネが告げると同時に各種観測データからアカネが導き出した複数の砲撃プランがOSを介して各自のコンソールに表示され、共有化される。
「よっと」
ノブヒデが現在の位置情報をピックアップして共有化する。
ファヒームがそれらを参考にして即座に軌道を修正し、砲撃ポイントに機体を移動。

虚空を引き裂いて光条が赤い雲海に突き刺さる。
音も無く無数の光の花が開く。
「誤差修正+2」
続いて再び光条が閃き、より多くの光の花が前方に咲き乱れる。
雲海に生じた間隙のその先に拡大映像が捉えた薄らの緑の光点が見える。

そのままの加速度を維持し、速度を上げ続けなが遠距離砲撃で生じた観測ビット群の間隙に潜り込み、隙間を広げるように前進する。
その前進を止めようと展開されていく観測レーザーの赤い光条が軌道の自由度をドンドン絞り込み、密集地点に追い込もうとする。
瞬く間に前方の虚空が無数の赤い格子で四角く切り取られ、コンマ秒単位で自由度を削ぎ落としていく。
「ファヒームさん!」
コンソールに送られる観測ビットの位置情報。素早く視線を走らせると操縦桿を素早く操作しつつ、トリガーを引き絞るファヒーム。
奥から放たれるレーザー光をバレルロールで纏わりつくように回避しながら周辺の観測ビットに銃撃をばら撒き、ルート選択の自由度を回復させていく。
「流石に激しいな。ノブヒデ、姿勢情報とターゲットとの位置関係の把握を密に頼む。ルート上の障害になるビットだけに絞り込んで叩く。」
「りょーかい。」
アカネとノブヒデからの情報を頼りに効率良く障害となる観測ビットを狙い撃ちながら中央宙域に近づいていく。
漆黒の虚空と其処に浮かんでは光の花と共に消えていく赤い格子。それらを複雑なマニューバで潜り抜ける白い流星。

航空機・宇宙戦闘機に迫る機動性で宇宙を翔ける高機動兵器だが、ファヒームは宇宙でのその特性を航空機よりも寧ろRBに近いと捉えている。
原理こそ違うものの機体の各部に付いた推進装置による柔軟な方向転換による機動力、無重力による立体的な軌道や計器に比重を置いた操縦等の点がそう連想させるのである。
目まぐるしく変わる状況の中、ファヒームはアカネから送られてくる進行ルート上の障害となる観測ビットの位置情報やノブヒデからの機体姿勢や周辺宙域での位置情報等をコンソールで受け取りつつ、必死に機体とその周辺のイメージを補正していく。

中央に近付くにつれて密度を増すレーザー光。徐々に近距離攻撃によるルート確保が厳しくなり、針の穴を通すような操縦が要求されていく。
ターゲットが射撃レンジに到達するまでに掛る予測到達時間は後5分。
激しい爆破による発光が間近で瞬く。
I=Dの装甲が光の加減で銀色に見える。
”4”
進行方向に対する面積を減らすように機体の姿勢を制御する
”3”
絞り込まれる赤い格子。細い細い到達ルートを確保する為に射撃を続ける銃口。
”2”
虚空を彩る無数の光球と赤い光条の乱舞の中に垣間見える緑の光点。
”1”
緑の光点をターゲットサイトに捉える。
”0”
サイトの色が変わると共にトリガーを絞り、銃口が火を噴く。
光条が緑の光点を貫き、光球に変える。
「よし!ターゲット撃破。ここまま一気に脱出するぞ。」
ターゲットであった観測ビットが存在していた事で生じていた死角にそのまま突っ込む。
上昇し続けてきた速度は遂にトップスピードに到達する。
密から疎へ
観測ビットのレーザーが再び包囲網を形作る前に密集地帯を抜けだす。
コクピット内に安堵の空気が流れる。

突然、警告を告げるシグナルが鳴り響く。
「ちっ、あと少しなのに。ファヒームさん、進路上にレーザーが!直撃ルートのド真ん中だ。」
「慌てるな。メインブースターを一旦停止させて、姿勢変更後に再点火する。少々強引な手を使うが2人とも勘弁してくれよ。」
「りょーかい。」「分かりました。」
ブースターを停止させると共にわざと機体の姿勢を崩し重心をずらしながら、補助スラスターを吹かして不整回転を無理やり引き起こす。
急激なGで座席に抑え込まれ、耐Gスーツが悲鳴を上げる。
重力が存在しない中での高速回転で方向を見失わないようにコンソールに表示される機体方向を示すアイコンと自身が把握している機体周辺のイメージを必死にシンクロさせる。
額に浮かんだ汗が球となって宙に舞う。
機体の向きが狙った方向を指した所でブースターを再点火、同時に姿勢制御を回復させて不整回転を大急ぎで止める。
球となった汗がコクピット内の壁面に当たってはじける。
再び急激な加速によるGが機体とパイロット達にかかる。

/*/

少し離れた場所に漂う観測ビットの監視カメラ越しにテスト機の動向を見守っていたオペレーターの目にはそれはあっと言う間の出来事であった。
テスト機が直撃ルートに入ったと同時にブースターが停止し、機体がバランスを崩したかと思うと反転。再点火。
一直線に描かれていた軌跡は鋭角で折れ曲がり、V字を描いて安全宙域に駆け抜けていく。
思わず前のめりになっていたオペレーターは我に返って座席に深く腰を下ろす。
試験が終わり、虚空に散らばっていた光点と赤い観測レーザーが次々と消えていく。観測ビットが役目を終えて、機能を停止させているのである。
漆黒に戻る虚空の中を飛び続ける一筋の流れ星。
暫くすると、そこに眩い光が差し込む。
地球の影に隠れていた太陽が顔を覗かせていた。
太陽光を浴びて浮かび上がる青と白のマーブル模様が映える地球をバックに銀色の輝きを纏う機体と真っ直ぐに伸びるその軌道は銀槍のように見えた。

/*/

○補足?

「最終試験、無事終了したみたいだよ。」と受話器を置きながら守上摂政。
「それは良かった。これで漸くこの機体にも正式名称が付けれるってもんですよ。」と機体を見上げる。
「それで機体名は決まったの?」
「ええ、”ラグドール”にしました。」
「なかなか良い名前だね。これで長かったプロジェクトも終了っと。やれやれ」
カツカツカツ。バターン。
「ああ、守上摂政、ここに居たんですか。」
「あれ?どうしたの乃亜さん。そんなに慌てて」
「開発スタッフの皆さんが次期主力機の開発で得た各種ノウハウの共有化を次期共和国主力機開発プロジェクトの一環として引き続き行いたいと交渉に来てるんですよ。」
「・・・まだまだ続きそうですねえ。」
「そ、そのようね(涙)」

END


  [No.1158] ★風光さんへお願い 投稿者:乃亜・クラウ・オコーネル  投稿日:2010/01/22(Fri) 02:03:52

SS、設定内の機体と、シミュレーションの描写について、
ゲーム作成担当のホードーと、相談して内容のすりあわせなどをお願いしたく思いますー。

#シミュレーション画面のイメージや敵機の色とかが違っているので、できれば合わせられそうな所だけでも、双方で相談してすり合わせて頂いた方が良いかな?と思います。
#(まったく同じにする必要はないとは思いますが、イメージ的な共通点とかが出せれば良さそうかなー、と思いました)

# ゲームはこちらからDLできます。
# http://www.xanthouswine.com/SpaceFight.zip

お手数ですみませんが、よろしくお願いしますー。


#とりあえずチャットで
#「ホードーのゲーム(シミュレータ)⇒ 検討した結果でラム削除⇒ 蘭堂さんSSの方が最終シミュレータ・・・と云う流れで如何だろう、と云う案も出ましたので、
#この辺についてなども 話し合い&すりあわせをお願いしたいです


  [No.1096] ビームラフ1 投稿者:shu-mai  投稿日:2009/12/11(Fri) 07:37:29
ビームラフ1 (画像サイズ: 600×417 93kB)

伸縮型のビーム砲を、すっごいラフですが描いて見ました。


  [No.1097] ビームラフ2 投稿者:shu-mai  投稿日:2009/12/11(Fri) 07:50:37
ビームラフ2 (画像サイズ: 600×417 99kB)

分かりにくいですが、簡単な構造説明です。

描きぶくれしてるのもありますが、
これだと、短距離のほうがちとでかくなっちゃうかなぁ?と。
伸縮の仕方が悪いのかもしれませんのでもちっと考えてみます。


  [No.1101] Re: ビームラフ2 投稿者:守上藤丸  投稿日:2009/12/11(Fri) 22:59:15

おー。なるほど。
がしゃんがしゃんと伸びてますね。
ロングはいい感じなんですけど、確かにちょっとでかいかも。

百式のメガ・バズーカ・ランチャーがパッと浮かびました。


ショートの方ももうちょい小さく&細くても良いと思うので、おっしゃるように全体的に伸縮かけても良いのかもしれません。


  [No.1102] Re: ビームラフ2 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2009/12/12(Sat) 09:43:09

おお、良いですな。
ショートとロングの切り替えが分かりやすくて良いと思います。
デザイン的にも、平面の組み合わせでスリムな感じになっていて格好良いです。
#ちょっと上手い表現が思い付かないけど、近未来のロボットの兵装らしいメカニカルな感じというか。


  [No.1112] ビーム改ラフ1 投稿者:shu-mai  投稿日:2009/12/15(Tue) 20:07:16
ビーム改ラフ1 (画像サイズ: 600×417 87kB)

細かい所を考えつつ、もうちっと具体的に。
遠距離型のリーチをとりつつ出来るだけ小型化をめざしていじりました。


  [No.1113] ビーム改ラフ2 投稿者:shu-mai  投稿日:2009/12/15(Tue) 20:19:50
ビーム改ラフ2 (画像サイズ: 600×417 87kB)

短距離型です。

ライフル抱えて走りまわる歩兵士のイメージなので
もって走りまれる事を意識してます。

変形部分はどうしても大きくなってしまうので
[ 図A ]のように脇の下にクル部分を細めに固定して
持ちまわりやすくなるようにしてます。実際どうなのかは謎です。

ちなみに、口径をできるだけ大きくしようとしてるので
それに比例して本体も大きくなっちゃってます。(その分威力は或る筈)

ビーム砲の大きさは遠距離型の長さ次第で変ると思います。
あとビームラムワスレテタ。


  [No.1151] #ビーム改ラム2 投稿者:くじら  投稿日:2010/01/07(Thu) 01:18:00
#ビーム改ラム2 (画像サイズ: 900×417 29kB)

#こういうライター的な感じにしたらラムにならないかな?


  [No.1114] ビーム改ラフ3 投稿者:shu-mai  投稿日:2009/12/15(Tue) 20:33:39
ビーム改ラフ3 (画像サイズ: 600×417 75kB)

遠距離型です。

まだ若干太いでしょうか?
あと長さは、もっと必要でしたら考えます。


  [No.1125] Re: ビーム改ラフ3 投稿者:守上藤丸  投稿日:2009/12/16(Wed) 23:23:00

おおおー。すごーい。

十分十分!おっけーおっけー!

宇宙だけで考えるならもっと大きくても良いだろうけど、地上戦も対応する場合、あんまりでかいと今度邪魔になっちゃうからねー。

コレでお願いします!
わーい。


  [No.1150] #今後の予定 投稿者:守上藤丸  投稿日:2010/01/06(Wed) 22:57:09

#現状、ターン15(今のターンね)が早ければ今月末、遅くても来月には終わる予定です。
#次のターンは宇宙戦になるので、それまでに新型機を上げておきたいと思います。
#皆さん、色々お忙しいとは思いますが、今月中にアップできるように頑張ってくださいませ。
#難しい場合は早めに連絡お願いしますー。

#現在のページ ⇒ http://www.eonet.ne.jp/~kasalelia/idress/the_next/


  [No.1153] 武装についての設定文(修正版) 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/01/11(Mon) 01:50:59

武装についての設定文を修正してみました。
#ビームラムについては必須ではないので、余裕があるときに後で追加するぐらいのつもりでお願いします。>シュウマイさん
#後、1つの武装に3機能は流石に都合が良過ぎると判定される(そして何らかの欠陥が自動的に付与される)可能性が高いのでNGってことで。

P.S.しかし改めて見てみるとSS部分がちょっと長すぎる気もするなあ。親方関連の所をバッサリとカットするか、もう少しコンパクトになるように文章を推敲した方が良いかも知れないなあ・・。

/*/

○武装
■可変式大口径レーザービーム砲
技術スタッフによる入念な試行錯誤を経て設計された可変式の主力兵装。
可変機構により、砲身の長さを変更する事でメインの遠距離戦モードとサブの近距離戦モードに切り替えが可能。
但し、可変機構には複雑なメカニズムは用いずにシンプルなスライド式が採用されており、デザイン設計面でどちらのモードでも射撃が行いやすいように形状が工夫されている。

・遠距離戦モード”灯火”
広大な宇宙空間や開けた平地での戦闘における遠距離への狙撃・砲撃を行う為の形態であり、本兵装の基本となる形態である。
ジャバニーズで採用されていた大口径レーザービーム砲に比べて、遠距離への狙撃・砲撃時の精度を高める為に砲身が長くなっており、また発振部も高出力のものが採用されている。
これにより高い収束率とより長い有効射程距離を実現しており、長距離狙撃・砲撃に真価を発揮する。

・近距離戦モード”陽炎”
高機動時での近距離戦闘を念頭に置いた形態。
砲身を格納する事で実質的な砲身の長さを短くし、収束率が大幅に低下する事を引き換えに取り回しやすさを向上させている。
また抱え込むようにI=Dの脇下に挟み込んで保持しやすい形状になっており、移動中でも砲身を固定して狙いを定めやすいようになっている。
これにより収束率、破壊力と有効射程距離には劣るものの、取り回しやすさと射撃時の安定性が向上しており、頻繁に位置関係が変動する高機動時での近距離戦闘では重宝する事となった。


■ビームラム(試作品)
取っ手部分以外を非実体のビームで形成した大型の槍で高機動力を活かしたランスチャージを意図して開発される。
しかし非実体の刃を形成し続ける関係上、エネルギーコストを抑える事が難しく、実用に足る試作品の開発が大いに遅れる。
その結果、制式採用の選定に間に合わずお蔵入りとなった不遇の武器。


  [No.1156] ホードーへ。 シミュレーターについて 投稿者:乃亜・クラウ・オコーネル  投稿日:2010/01/18(Mon) 21:40:27

# >開発βについての 問題点?(もしくは とりあえず疑問に思ったこと)


# ●急加速での全速力移動をした時、自機のビーム(遠距離ビーム砲)を追い越してしまう(笑)ことについて、問題はないだろうか?
# #(すでに音速の域を超えてるのでは・・? 笑)

# ●「シミュレーターでの訓練」との形態をとっているが、それぞれのステージに武器や伝説上の生き物、刑具、・・などの名前をつけることに問題はないかどうかは、
#  たぶん質疑した方が良さげ。


# --

# (以下ゲーム的なこと)
# *遠距離ビームの撃つ方向が、時々、敵機と違う方向に撃つのはどうにかならないだろうか(笑)。(特に移動が大きく早めの敵の場合)

# *白兵突撃の場合はともかくとして、高速移動+起動変更でアクティブに戦闘しようとすると、おおむねのステージで推力切れを起こしてしまうのだが、
#   これについて、機体のコンセプト(=「圧倒的な機動力を有する高機動兵器」「高機動力を活かした回避性能」)と反してしまう恐れはないだろうか?

# #(ステージ序盤に白兵突撃をする、か、
#   それがきかない相手の場合、低速移動+起動変更は最小限(要するに漂ってる状態)で遠距離ビーム攻撃・・・の方が勝率が高い気がする。)
# #(まあ、機体が小さい=推力も限られている、と思えば当たり前な気はするんだが・笑)

# --

# ぱっと思いあたったのはこの辺。
# 単純に 設定とか矛盾の可能性だのを考えなければゲームとしては面白いと思うー。(私程度の腕では全クリアとか無理そうだが!笑)


  [No.1159] 機体サンプル・正面 投稿者:shu-mai  投稿日:2010/01/24(Sun) 21:33:25
機体サンプル・正面 (画像サイズ: 457×600 126kB)

長いコト音沙汰なくてすいませんでした。
とりあえず、機体のサンプル(途中画)と概要(こんなイメージでやってるよー的なやつ)をあげときます。
修正等がありましたらご意見ください。

ちなみにSS等を読んだのですが
ボクの認識だと、ジャバミーズは「地上機」であり
その後継(?)機であるこの機体も「宇宙戦もできる”地上機”」です。
この絵はそんな感じで描いてます。
(※ゲームの効果もあってなんか宇宙機のような感じなので一応記述します)
(※蛇足で記したらすいません、スルーしてください。)



機体ですが、ジャバと比べ「骨格強化」した感じになってます。
主に脚部が太くなっています。そのため横に太いから若干短く見える・・・やも?
微妙でしたら考えますー。

以下、主だった特徴です。

【腰】
・腰みの(笑):足が動きやすいように小さく簡略化しました。

【大腿部】
・フロント減速用バーニアの小型化:性能そのままにカバーを小さくして軽くしています。
・サイド減速用バーニアの追加:パカっと上に開きます。ジャバのフロントの横にあった小型減速用バーニアをコチラに移しました。


まだ成形中なのでデザインは変ると思います。


  [No.1160] 機体サンプル・背面 投稿者:shu-mai  投稿日:2010/01/24(Sun) 22:01:16
機体サンプル・背面 (画像サイズ: 419×550 121kB)

背面ですー。
宇宙での推進力用にバーニアを増やしてみました。
そのほか、首と尻尾までの背骨に当たる部分に、竜骨をつけました。
ジャバにも内部にありましたが、今回外側にも、姿勢維持しやすくなるかなぁとつけてみましたが、なんか設定とかするとめんどくさそうなのできにしなくてもいいと思います。消えてるかもしれない。

以下、主な特徴です。

【背面ユニット】
・メインバーニア:でかくなってます。上下に動きます。
・メインバーニア周辺のバーニア変更:大きくして数を減らしました。動くよ。

【大腿部】
・バーニア増加:増やしてみました。三つ子です。ジャバと同じく上下に動きます。

【ふくらはぎ】
・バーニア増加:増やしてみました。双子です。ジャバと同じく(ry

【滑空ウィング】
・バーニア付加:つけてみました。滑空用のウィングなので薄さに合わせてそんなにパワーはないです。姿勢維持用な感じです。
設定的にきつそうだったら外しますのでいってくださいー。

【尻尾】
・強化:姿勢維持のためより太く長くなっています(絵よりももうちょい太く長くする予定)。あと一応耐火補強してあるよ!(当たらないとは思うけど念のため)。
・可変(予定):いくつものパーツが繋がっていて、曲がるようにしようかと。脚のバーニアを起動すると、自動で真っ直ぐに戻るみたいな。
未定です。ご意見募集。



いまの所こんな感じです。あとビーム砲を構えた所と、ビーム砲単独(前に上げたやつを流用すると思います)を。あと数枚の予定(コチラはページの設定と・・・時間次第?)あ、ラムはつけます。


ひぃー、なんか色々すいません。がんばります><
とりあえず、こんな感じですー。


  [No.1162] お疲れ様です 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/01/25(Mon) 21:50:05

どうもお疲れ様です。

> ボクの認識だと、ジャバミーズは「地上機」であり
> その後継(?)機であるこの機体も「宇宙戦もできる”地上機”」です。
その認識で大丈夫です。絵の方もその方向性でやってください。
SSで宇宙の描写が多いのは宇宙好きな俺の好みが出てしまっているのと次のターンの戦場の1つが宇宙になりそうなのでそれを意識した描写が増えた為です。
#まあ後は整備士とか色々描写しようとした結果、SS全体の文章量が妙に多くなったので、当初予定していた地上での試験運用のSSを取り止めたからってのもあります(汗。
#(設定的には勿論、地上でもテストは行われています。というかテストの大半は地上です。・・その辺を匂わす描写を設定文かSSに加えた方が良いかもしれないなあ。)

> 【滑空ウィング】
> ・バーニア付加:つけてみました。滑空用のウィングなので薄さに合わせてそんなにパワーはないです。姿勢維持用な感じです。
> 設定的にきつそうだったら外しますのでいってくださいー。
滑空ウィングにバーニアを付けるって話は前から聞いていたので問題なしですよ。

> 【尻尾】
> ・強化:姿勢維持のためより太く長くなっています(絵よりももうちょい太く長くする予定)。あと一応耐火補強してあるよ!(当たらないとは思うけど念のため)。
> ・可変(予定):いくつものパーツが繋がっていて、曲がるようにしようかと。脚のバーニアを起動すると、自動で真っ直ぐに戻るみたいな。
> 未定です。ご意見募集。
太く長くなるなら曲がるようにするのは良さそうですな。

> ひぃー、なんか色々すいません。がんばります> <
> とりあえず、こんな感じですー。
ほい、了解です。
大変でしょうが、よろしくお願いします。
無理し過ぎない程度にガンバです。


  [No.1163] 機体サンプル3 投稿者:shu-mai  投稿日:2010/01/27(Wed) 23:27:36
機体サンプル3 (画像サイズ: 457×600 100kB)

正面の四肢パーツをそろえたのであげときます。
大体間感じのシルエットにあと、しっぽと翼がつく予定です。
ちとずんぐりしすぎでしょうか?その辺も含めて詰作業するので
ご意見ください。

あと、機体に文字を入れたいと思うので
そりそり機体名決めてくれると有難いです。
(ボクマチでしたらごめんなさいひぃー><)



以下なんか思いついたアレコレ

・ジャバよりも関節が増やして、より動物の動きに近い操作が可能(なはず)的な設定で描いてます。

・今回、ジャバのときあったサスペンションや防砂カバー(取り付け可)などは多分描かないので、ジャバの設定文などにあったジャイロ等の描写も入れてくださると有難いです。(必要なかったら忘れてください)

あと、武器が無くなったら翼を取りはずしてとがった方を槍のように投げつける・・・とかくだらない事を考えたり(これはいらないか)

ひぃーがんばります><


  [No.1165] その名はラグドール 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/01/29(Fri) 21:39:13

おおっと、そう言えば掲示板には正式名称を提示していなかった。
正式名称はラグドールになりました。

シルエットについては確かに少しだけずんぐりしているようにも感じますが、動きのある絵とかでは(力強さや躍動感が出て)映えそうな気がするので俺は良いと思います。


  [No.1168] Re: その名はラグドール 投稿者:守上藤丸  投稿日:2010/01/30(Sat) 21:28:41

> おおっと、そう言えば掲示板には正式名称を提示していなかった。
> 正式名称はラグドールになりました。

お。正式名称決まったのねー。って、SSに入ってたわ!
htmlデザインの方も反映しておかねば・・・。


  [No.1167] わーい。 投稿者:守上藤丸  投稿日:2010/01/30(Sat) 21:20:03

お疲れ様ですー。

わーい。
なんというか、この機体、脚周りがすごく好み・・・w

ずんぐりしているというよりか、大腿筋のあたりががっしりしてるんでそう見えるだけかも。
問題はないと思います。


ツイッターとかメッセでシュウマイさんのイラスト好きですーとか、新型機楽しみにしてますーというのを最近良く聞きます。

はたから応援するしか出来ないけども、頑張ってくださいー!

ページ作成も頑張ろう。


  [No.1173] 設定文(清書版)修正1 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/02/04(Thu) 00:17:11

どうも度々文章を修正してすみません。
気になった部分を幾つか修正しました。
#主に技術導入周りの文章の修正と武装の文章の追記と各所の誤字修正
えーっと、一応これで最終版の予定です。
#少なくとも設定文については質疑板でNGが出ない限りはこれで行く予定です。

/*/


”次期共和国主力機、それは長きに渡りナニワアームズに影を落とし続けている貧困という名の絶望の闇の中に差し込んだ一条の光明であった。”

○背景
事の起こりはバーミーズ、サイバミーズを経て開発された藩国独自I=Dであるジャバニーズの完成である。
燃費こそ悪いものの、既存のI=Dの常識を覆す可能性を秘めた圧倒的な機動力を有するこの高機動兵器の性能が認められ、遂に次期共和国主力機の開発の話が持ち込まれたのであった。
これまでコツコツと積み上げてきたナニワアームズ商藩国のI=D開発技術が日の目を見るチャンスが到来したのである。
こうして国の威信と国民の期待を背負った次期共和国主力機の開発プロジェクトが開始された。

○技術者達の取り組み
ジャバニーズをベースとした次期共和国主力機の開発において要求される機体性能は主に下記の4つである。
・陸、宇宙対応
・高機動力を活かした回避性能
・運用コスト(主に人機数)の据え置き
・高機動力を活かした武装

このうち陸上と宇宙での活動能力と肝である高機動力はベースとなるジャバニーズの特性を引き継ぐ事で実現可能である。
課題となるのは前述の2つの特性を殺す事無く運用コストと武装の要求を満たす事であった。
もともと実験機という位置付けであったジャバニーズは独自の仕様が幾つか盛り込まれており、共通機としての運用を意識されていなかった為に共通機化及び量産化する場合に運用コストが上昇する可能性が懸念された。
そして武装面での課題はジャバニーズで生じた高機動力と武装特性とのミスマッチの解消である。
ナニワアームズ商藩国の開発スタッフはまずこの2つの問題点に取り組む事となった。

武器開発
まず新規武装の開発の為に開発スタッフは前回の失敗を踏まえ、高機動戦闘での戦術研究を綿密に行う事にしたのである。
これにはホードーが希望号1号機に搭載されていた操縦訓練用プログラムにヒントを得て作成・開発した高機動戦闘訓練・戦術シミュレーターが活用された。
シミュレーターには高機動兵器であるジャバニーズの試験運用データだけでなく、今後I=D戦の主戦場になると思われる宇宙を想定して、大規模な宇宙戦が行われたEV116 第2波に参加していたホードー自身の実戦経験と彼の乗機であったサイベリアンのフライトレコーダーが収集した各種データが反映されている。
このシミュレーターの活用と古参パイロット達の協力による陸上で実機を用いた綿密な試験運用を通して高機動戦闘の戦術研究は大きく前進し、武装は遠距離への狙撃・砲撃を可能とするロングバレルの大口径レーザービーム砲、近距離での戦闘を想定した近距離レーザービーム、高機動力を活かしたランスチャージを可能とするビームラムの3つに絞り込まれた。
その後の実際の武装開発ではエネルギーコストを抑える事が難しく開発が遅れたビームラムの制式採用が見送られ、武装は遠距離・近距離用の2種類に絞られる事となった。

機体開発
量産化、共通機化を前提とした機体設計のリファインは、陸上と宇宙での活動能力と肝である高機動力を殺さないように細心の注意と綿密な検証に基づいて実行された。
このリファインではこれまで同様に純国産技術に拘りながらも、他藩国での量産・運用を視野に入れた共通化を目指して”多くの藩国及びニューワールドテラ領域工業標準”通称、MANTIS規格に則って行われた。
なお、この際にはMANTIS規格の制定時に行われた技術交流を通してもたらされた各藩国の整備技術やノウハウ、実状についての知見が大いに参考となった。
またMANTIS規格の導入は機体の部品やモジュールの規格化だけでなく、整備マニュアルの書式の標準化などにも役に立つ事となった。

人材育成
こうして課題を克服しながら開発が進むに従って次期主力機の整備・運用・操縦ノウハウが蓄積され、開発スタッフの間で一つの共通の認識が生まれてきた。
それは知識・ノウハウの共有の重要性である。
次期主力機開発を通して得たノウハウを活用する事でハード(機体)面だけでなく、ソフトつまり機体に携わる人材面でのフォローも行えるのではないか?
こう考えた開発スタッフは政府首脳部と掛け合い、次期共和国主力機開発プロジェクトの一環として、これらのノウハウの共有化の試みを行う許可を得た。
具体的な取り組みとしては整備士養成校やパイロット訓練施設の教官や訓練生達の協力を得て、MANTIS規格に沿った整備教本や訓練過程の見直し、高機動兵器を用いた高機動戦闘の慣熟訓練用プログラムの検討が行われ、これらは一定の成果を上げる事に成功した。

○次期共和国主力機開発プロジェクトの終結と今後
こうした技術者達の取り組みによって様々な課題は克服され、遂に要求性能を満たした次期共和国主力機である”ラグドール”が完成したのであった。
ナニワアームズ商藩国の技術立国としての新たなる一歩がここに刻まれたのである。

○機体性能(性能諸元)
機種:高機動兵器(I=D)
必要人員:パイロット1名、コパイロット2名
巡航速度:〜1000km/h(ダッシュ時には瞬間的に音速突破も可能)
戦闘可能域:陸上、宇宙
用途:高機動力を活かした陽動・撹乱と遠距離火力支援
生産・整備コスト:アメショー、ジャバニーズクラス
想定作戦領域:陸上、宇宙
想定戦闘距離・手段:近距離及び遠距離、射撃のみ
特色:極低装甲。高敏捷。高AR。
欠点:高燃費。低耐久。正面戦闘

○武装
■可変式大口径レーザービーム砲
技術スタッフによる入念な試行錯誤を経て設計された可変式の主力兵装。
可変機構により、砲身の長さを変更する事でメインの遠距離戦モードとサブの近距離戦モードに切り替えが可能。
但し、可変機構には複雑なメカニズムは用いずにシンプルなスライド式が採用されており、デザイン設計面でどちらのモードでも射撃が行いやすいように形状が工夫されている。

遠距離戦モード”灯火”
広大な宇宙空間や開けた平地での戦闘における遠距離への狙撃・砲撃を行う為の形態であり、本兵装の基本となる形態である。
ジャバニーズで採用されていた大口径レーザービーム砲に比べて、遠距離への狙撃・砲撃時の精度を高める為に砲身が長くなっており、また発振部も高出力のものが採用されている。
これにより高い収束率とより長い有効射程距離を実現しており、長距離狙撃・砲撃に真価を発揮する。

近距離戦モード”陽炎”
高機動時での近距離戦闘を念頭に置いた形態。
砲身を格納する事で実質的な砲身の長さを短くし、収束率が大幅に低下する事を引き換えに取り回しやすさを向上させている。
また抱え込むようにI=Dの脇下に挟み込んで保持しやすい形状になっており、移動中でも砲身を固定して狙いを定めやすいようになっている。
これにより収束率、破壊力と有効射程距離には劣るものの、取り回しやすさと射撃時の安定性が向上しており、頻繁に位置関係が変動する高機動時での近距離戦闘では重宝する事となった。

■ビームラム(試作品)
取っ手部分以外を非実体のビームで形成した大型の槍で高機動力を活かしたランスチャージを意図して開発される。
しかし非実体の刃を形成し続ける関係上、エネルギーコストを抑える事が難しく、実用に足る試作品の開発が大いに遅れる。
その結果、制式採用の選定に間に合わずお蔵入りとなった不遇の武器。


  [No.1176] Re: 設定文(清書版) 投稿者:乃亜・クラウ・オコーネル  投稿日:2010/02/05(Fri) 21:15:08

こちらもお疲れ様です。
ここの1箇所の表記のみ、読んだ時にちょっと引っかかってしまいましたので報告しておきますー。

>想定戦闘距離・手段:射撃のみ、近距離及び遠距離
 想定戦闘手段・距離:射撃のみ、近距離及び遠距離    あるいは、
 想定戦闘距離・手段:近距離及び遠距離、射撃のみ

 ↑ 手段と距離を揃えたほうが読みやすいかな?と思いました。 (この辺は個人によるでしょうか・汗)
#(想定戦闘距離・射撃のみ、手段・近距離及び遠距離? と読んでしまったので)


  [No.1177] Re: 設定文(清書版) 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/02/06(Sat) 07:50:05

言われてみれば確かに
>  想定戦闘距離・手段:近距離及び遠距離、射撃のみ
の方が読み易いですな。
指摘どうもです。


  [No.1174] SS(清書版)修正2 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/02/04(Thu) 00:25:20

同じくSSの最終版です。
#親方とカマキリの差し替えと各所の誤字修正、及び言い回しの修正
#少しでも説明臭さが緩和出来ていると良いなあ(汗。

/*/


○承前
ここは砂漠の藩国であるナニワアームズ商藩国。
偵察と怪獣とドリルで有名な我が藩国は初期の頃から資金繰りには苦労しているわけであるが(詳しくはこちらhttp://blog.tendice.jp/200612/article_53.html参照)
これはシーズン2に移行しても相変わらずであった。

観光地や遊園地の好調を受けて開発に着手した大観光地も完成した頃には観光業界は多くの同業他社(他国?)の強力なライバルがひしめく激戦区となっていた。
共和国環状線の駅ビルが完成した当初は入国チェックが厳し過ぎ、プチ鎖国状態になる。
有望な鉱脈を発見し、鉱業で産業復興を狙うも、セプテントリオンがちょっかいをかけてくる。
まさにトホホである。
俺らはお金に縁が無いのではないか・・、そんな諦めにも似た絶望の闇が薄らと包み込むかに見えたそのとき

”次期共和国主力機の開発”その言葉は正にそんな暗い雰囲気を払拭する一条の光明であった。

事の起こりは高機動型偵察機バーミーズから始まったナニワアームズ商藩国の独自I=Dの開発がテストベットであるサイバミーズを経由し、高機動兵器ジャバニーズとして結実した事であった。

燃費こそ悪いものの、既存のI=Dの常識を覆す可能性を秘めた圧倒的な機動力を有するこの高機動兵器の性能が認められ、遂に次期共和国主力機の開発の話が持ち込まれたのである。
これまでコツコツと積み上げてきたナニワアームズ商藩国のI=D開発技術が日の目を見るチャンスの到来であった。
これには元々職人・商人気質の強い国民達の間で期待が募り、高まる機運に応じるように国の威信と国民の期待を背負った次期共和国主力機の開発プロジェクトが発足されることになった。

当然、この開発プロジェクトも様々な障害や壁にぶつかることもあるだろう

しかし

観光地の資金集めが難しいなら燃料精錬所を建設してより効率良く製錬した燃料でやりくりしたように
鎖国状態を受けて大急ぎでチェック体制を見直し駅ビルの正式オープンには正常な運営が出来る状態にまでこぎつけたように
冶金工場で暗躍していたセプテントリオンを追っ払ったり、神様の助けを借りたりしつつ、なんとか立て直したように

やり遂げようとする意志があれば必ず乗り越えられるはずである。

”次期共和国主力機、それは長きに渡りナニワアームズに影を落とし続けている貧困という名の絶望の闇の中に差し込んだ一条の光明であった。”

この光明が闇を払拭する事を願って開発スタッフ達の奮闘がここに始まるのである。

○プロジェクト始動
「守上摂政!今、次期共和国主力機開発の機運が高まっています。今こそ好機!是非プロジェクト実行の承認を!!」
そう力説した男が手にした次期共和国主力機開発プロジェクト計画書には『街頭アンケート、1000人に聞いた次期共和国主力機開発への期待』等といった文字が踊っていた。
その見出しの謳い文句はどうよ?と思ったものの内容そのものは真っ当だったので見出しは見なかった事にした。
今度、プレゼンの仕方をもう少しレクチャーしておいた方が良いかもしれない。
ま、それはともかく確かに好機なのは事実だろう。
「よーし、わかった。承認!」
ポンッ!と計画書に押された承認のハンコマーク。
こうして実際にプロジェクトが実行に移される事となり、在野に散っていた開発スタッフが再び集められる事となった。

/*/

とある町工場の一角。
熊の様な巨漢の男は故障した小型ラジオを手にし、ためつすがめつ眺めていた。
「どうだい、熊五郎さん。直りそうかい?」

初老の男が巨漢の男にそう声をかける。

「ああ、このぐらいなら問題ない。まあ任せろ。」
と巨漢の男、熊五郎はその容貌に似合わず器用な手先で手にした小型ラジオを瞬く間に修理した。

「ほれ、じーさん。一丁上がりだ。」
「おー、いつもすまんねえ。」

長引く経済不安から新しい電気機器などが手に入りにくくなったナニワでは、かなりの年季ものでも近所の整備士に頼み込んで修理して貰うという光景はよくあることである。
と、そこに
ドドドドドドドドドドドド
怒涛の足音と盛大に立ち上る砂煙。その根元に見えた米粒大の人影が瞬く間に間近に迫る。
騎乗怪獣スタコラターに跨って颯爽と現れた人物の満面の笑顔のアップ。
「ちーっす。郵便屋でーす。ロバート熊五郎さん、お届けものです。」
すれ違いざまに封筒を手渡すとノンストップで走り過ぎてフェードアウトする郵便屋。

「な、なんだったんだ。あれ?」「さあのう?それよりそれ、開けてみてはどうかのう。」
それもそうだなと開けた封筒の中にあった一通の手紙に目を通す熊五郎。
「そうか、いよいよ始まったか。腕が鳴るぜ。」
手紙を握りしめ、嬉しそうに微笑むと工場の奥に声をかける。
「おおーい。お前達、いよいよ出番だぜ。出立の準備をしろ!」

その声に応えて
「「「合点でさあ。親方ー。」」」
と奥から姿を現す整備士達。

/*/

カッと照りつける強い日差し
広大な滑走路の上には薄らと砂が散りばめられていた。
軽快なローター音が聞こえると同時に地面の砂が風に乗って舞い上がる。
路面に移った影がどんどん大きくなり、年季の入ったキャットバスケットがそっと降り立つ。
待機していたスタッフ達が集まり、キャットバスケットから援助物資を運び出し始める。

その様子をコクピットから眺めていた男は
「よっこいしょ。」と操縦席から腰を上げて、出口へと向かう。
歩きながらヘルメットや酸素マスクを取り外すと、そこには立派な銀色の口髭と頬や目尻に皺が見える初老の男の顔があった。
「ふー、終わった終わった。」と肩を回して解しながら地面に降り立つ。

「あ、ファヒームさんお疲れ様です。相変わらず見事な操縦でしたよ。」

「よせやい。普通に操縦しただけさ。俺みたいなロートルはこいつを飛ばすだけで精一杯さ。もうそろそろ引退どきかもな。」

「何言ってるんですか。いまだにこの骨董品がどうにか動いているのだって、ファヒームさんの操縦テクがあればこそですってば。」

「いやそれは単純に整備士の腕前が・」

ドドドドドドドドドドドド
怒涛の足音と盛大に立ち上る砂煙。その根元に見えた米粒大の人影が瞬く間に間近に迫る。

「ちーっす。郵便屋でーす。ファヒーム=ターリックさん、お届けものです。」
すれ違いざまに封筒を手渡すとそのままノンストップでアスファルトの地面を勢い良く蹴りながら飛行場からフェードアウトする郵便屋。

「なんだ?あれは・・」
「ゆ、郵便屋だそうですよ。」
「まあそうは言っていたが・・。ともあれ手紙か、どれどれ」
手紙を読み始める初老のパイロット。その後ろから興味津津で覗き込むスタッフ。

「ほら、やっぱり凄いじゃないですか、テストパイロットに選ばれるなんて!」
「そ、そうか? うーん、まあ引退前にもう一働きしてみるかな。」
「その意気ですよ。頑張って下さい!!」

/*/

ぶしゅー。構内に響き渡るドアの開閉音。
共和国環状線の列車からホームに降り立つ若者2人組。
でっかいボストンバックやトラベルバッグを抱えた重装備である。
「やー、久し振りの我が故郷!何のかんの言ってもやっぱり懐かしいなあ。」
「だな。国外に出て勉強している間に色々事件のニュースがあったんで心配だったけど、変わりないようだし。」周りを見渡しつつ。

ドドドドドドドドドドドド
怒涛の足音と盛大に立ち上る砂煙。その根元に見えた米粒大の人影が瞬く間に間近に迫る。

「ちーっす。郵便屋でーす。マイクさんに健一さん、お届けものでーす。」
すれ違いざまに封筒を手渡すとノンストップでスプリンターに跨ったまま器用に階段を駆け上がりフェードアウトする郵便屋。

「・・ま、まあ、全く同じという訳ではないんだな。」
「というか、よくこうもタイミング良く届けれるもんだ(汗」

ま、気を取り直して と手紙を広げる2人組。

「お、こ、これは!」
「早速、留学の成果が活かせそうだな。」
「ああ、やったろうじゃないか!」パンと手を打ち鳴らす

意気揚々と歩き去る2人組。

カバンからはみ出した手紙がひらりと風でめくれる。

”この度、次期共和国主力機開発プロジェクトが正式に開始されるはこびとなりました。”
”ここに貴官を開発スタッフと任命し、・・・”

P.S.この後、2人組が藩国地下の天井に開いた大穴に度肝を抜かれるのだがそれはまた別の話である。

/*/

こうしてナニワ各地から集結する開発スタッフの面々。
暫くの間、静かな眠りについていたアイドレス工場に再び火がともり、人と言う名の血液を全身にめぐらせて覚醒していく。
そこには新たな息吹と情熱が確かに生まれつつあった。

そして、そこには幾つもの物語が生まれていく事となった。




○親方とカマキリ
熊のように大きな身体がトレードマークの古参の整備士、熊五郎。人呼んで親方。
久方振りに活気に満ちた工場内を大股でズンズンと歩いていく。

油で青いツナギが汚れるのも構わずに一生懸命にスパナでボルトを締める青年。

溶接面や皮手袋、防塵マスクといった防護装備に身を固め、見事な手際で溶接を行う熟練の溶接工。

クレーンでI=Dの各部パーツを移動させる者。

鳴り響く大型機械の作動音にアーク放電による溶接音。

工場内の喧騒に負けないように声を張り上げて指示を飛ばす者。

一角に集まって整備マニュアルを見ながら綿密な打ち合わせを行うグループ。

正に待ち望んでいた現場の空気であった。

しかしそんな待望の現場の中を歩く熊五郎は何故か浮かない顔である。
最近、開発作業の所々で微妙な進捗の遅れが発生しており、それに対するモヤモヤとした印象が親方のストレスとなっていた。
例えばそれはこんな具合である。

機体開発と並列して行われている武器開発での試験用の代替機として用いているジャバニーズの修理やメンテが特注のネジが1本足りないばかりに数日間滞る。
ジャバニーズの整備マニュアルの読解に若手整備士達が予想以上に苦戦しており、ジャバニーズの整備作業の進捗も遅れがち。

ちなみにこれらの原因は既に分かっている。
ジャバニーズの部品不足は生産数がまだ少ない為に予備部品の在庫のストックが余りない為だし、
若手整備士達がジャバニーズの整備マニュアルの読解に苦戦しているのは彼らが整備士養成校時代の教材として用いたサイベリアンともバーミーズとも異なる書式や表記が用いられている為である。
どれも時間と共に解決される(部品不足は生産数が増えれば、整備マニュアルについては慣れる事で)であろう問題ではある。
しかし熊五郎自身も開発に携わった会心の出来であるはずのジャバニーズ周辺で幾つかのトラブルが発生しているという事実が彼の心にモヤモヤとした気持ちを抱かせるのであった。

(そう、何も問題は無いはず・・だが、どうもな。何かが欠けているような気がするんだが)
ボリボリと頭を掻き毟りつつ、ウムムムと唸りながら歩き続ける。

そんなまるで冬眠から目覚めたばかりの熊のような彼の有り様に周囲の面々は潮が引くように道を開けるのであった。
思索に耽る熊五郎はそんな周囲の様子に気が付かないまま、控室の扉を開けて室内に入る。
部屋の真ん中にあるテーブルにはミルクがタップリ入ったガラス容器が置かれており、
側では少し年季の入ったツナギを着た整備士がコップに入れたミルクを片手に本を読んでいた。

「よー、親方。どうしたんだい?そんな難しい顔して。後輩達がビビってますよ」
「あ、そうか?イカンイカン。(軽く眉間を揉み解す)どうも最近、気になる事があってな」
「気になる事? あ、そうそうミルク飲みます?絞りたてですよ」と空のグラスを取り出し、ミルクを注ぐ。
「悪いな、丁度喉が乾いてたんだ。頂くよ」とミルクを受け取り、腰に手を当て、グビリ、グビリ。
「ぷはー、生き返るなあ。どうも最近、細かいトラブルが目についてな。一つ一つはどうって事は無いんだが」
「なーんか、気になってしょうがない。こう喉元まで出掛かっている気がするんだが。ピースが欠けているというか、うーん」と唸る熊五郎
「親方親方。また眉間に皺が寄ってますよ」と苦笑するベテラン整備士。
「は!?イカン、イカン。それはそうと何読んでるんだ?」
「あ、これですか。この間、留学から帰ってきた若手から借りたんですが、結構興味深いですよ」
「何々、MA…N…TI…S 規格概論。うーん、どんな内容なんだ?」
「そうですねえ。大雑把にいうとニューワールドテラ領域内で鉱工業品の仕様や関連する技術文書の書式を統一する為の標準規格について書かれていますね」
「ふんふん、なるほど標準規格ねえ…。…!?…。それそれ、それだよ!」途中まで調子良く打っていた相槌を何処かに放り投げて一気に身を乗り出す熊五郎。
「え、ええっ?な、何が!?」勢いに押されて軽く仰け反り気味のベテラン整備士。
「標準化だよ、標準化! 主力機を目指すならその概念が必要なんだよ!!」と力説する熊五郎。
「ああ、それがモヤモヤの原因だったわけですね。そういう事ならこれ読みます? 持ち主には後で私の方から言っておきますんで」
「おお、そうか。ありがとう、ありがとう」ガシッと相手の手を掴み、上下に大きくハンドシェイク。喜色満面である。
その後、入る前とは打って変わって足取りも軽やかに熊五郎が控室を去っていくのを不思議そうに見守る整備士一同であった。

以来、数週間程、熊五郎の住処の部屋の明かりは夜遅くまで灯り続ける事となったとさ。

○星空と少年と・・
俺の名前は健一。ついこの間まで国外に整備技術や機械工学の勉強の為に留学をしていた新鋭の若手整備士である。
始めのうちこそ、機体整備の手伝いだの、整備マニュアルのリライトの手伝いだのとなかなか大役は任せて貰えなかったものの、ついに次期共和国主力機の1モジュールの設計に携わる事になったのである。

とはいうものの・・・

くそ、これでも駄目だ上手くいかない。あー、くそったれ、やめやめ。

何事もトントン拍子とはいかないもんで、目の前の難題にゲンナリとして思わずため息をつく。

「お前はまたそうやって直ぐに諦める。粘りが足りないのはお前の短所だぜ。」と小さい頃からの腐れ縁の相棒であるマイクの小言が耳に入る。
ますます不機嫌になった俺はブスッとふくれっ面のまま
「気分転換に夜風に当たってくる。」と言って外に出た。

外に出ると砂漠特有のヒンヤリした夜風が頬を撫でる。
煮詰まった時にはこれが一番。少し機嫌を直した俺はそのまま軽く鼻歌を歌いながら道なりにのんびりと散歩する。

暫く気儘に散策を続けると住宅地にさしかかったらしく、民家が立ち並び始める。
そこで民家の窓から夜空を眺める少年が目に止まった。
「坊主、何か見えるのか?」
一心に星空を見上げる少年のハッとするような真っ直ぐな眼差しに惹きつかれるように俺は思わず声をかけていた。
驚いたように目をパチクリとさせると今度はこちらをしげしげと眺めだす少年。
やば、思わず声をかけちまったがこれじゃあ変質者みたいじゃねえかと内心冷や汗を流す俺。
そんな様子に特に害は無さそうと判断したのか
「うん。星を見てたんだよ。」
と答える少年。
「星?そんなに星が珍しいのか。まあ確かに穴が開く前は天井越しにしか見れんかったか。」
「違うよ、おじさん。あのね、この前にすっごく綺麗な星空が見えたんだよ。まるで宝石箱を引っ繰り返したみたいに光って綺麗だったんだ。」
何でも少年の話によると俺が留学を終えて帰国するよりも前に暫くの間、空気がひどく澄んで星々が綺麗に輝いていた期間があったらしい。
少年の説明はお世辞にも上手とは言えなかったが、その時の様子を思い出しながら一生懸命に語る少年の様子を見る限り、余程見事なものだったのだろう。
「そんでね、かーちゃんの話によるとそんな風に空気が澄む事はすっごーーく珍しいんだって。」
「でもさ、僕、もう一度見たくて。どうしたら見れるかなあって考えてたんだ。」
「そうか、それで何かいい手は見つかったのか?」
「うん。空気が邪魔なら空気が無い所まで行けばいいと思うんだ。」
「なるほど確かに妙案だな。」
「・・でもジャンプじゃあそこまでは届きそうに無いんだ。飛行機でも無理だってかーちゃんも言ってた。」少年の表情が少し曇る。
「ハッハッハッハッ。そりゃあそうだ。でも着眼点はいいぜ。いいか坊主、綺麗な星空がみたいなら宇宙飛行士になればいいのさ。」
「うちゅうひこうし?」
「ああ、あの星空を駆け巡る宇宙船に乗るパイロットってやつさ。」
「へー、いいなあ。僕にもなれるかな?」再びキラキラと目を輝かせる少年
「ああ、諦めずに夢を目指せばなれるさ」
何となく勢いに押されたのか、俺はつい口を滑らせて普段は口にしないような事を口走る。
「そうかあ。うん、僕頑張ってみるよ。」
「おう、精々がんばりな。さてそろそろ夜も更けてきたし、ガキは寝る時間だぜ。じゃあな。」
何となくこっぱずかしくなって話を切り上げた俺はそこで少年と別れて作業室に戻った。

さあてと、それじゃもう一仕事頑張るとするか。

早速、作業に取り掛かると
マイクが目を丸くしてこう呟いた。

「珍しい。本当に今日中に気分転換から帰ってくるとは、こりゃあ明日は砂嵐だな。」

け、憎まれ口を叩く暇があったら手を動かせってんだ。
まったくマイクの奴は何時も一言多くていけねえ。


○虚空に浮かぶ銀槍
どこまでも見渡せる広い空
染める輝くような赤味を帯びたオレンジと
ほの暗い薄青色のコントラスト
その狭間に浮かぶわずかな雲は橙色に燃えあがり、アクセントを添えている。

その澄み渡るような空模様を四角く切り取った窓から眺める見事な口髭を蓄えた初老の男の名をファヒームという。
窓の外に広がるその光景は彼が幼い頃から見続けてきた原風景であった。
この老パイロットは今、次期共和国主力機の最終試験を行う為に政府が調達した民間シャトルに2人の同期生と共に乗り込み、宇宙に上がるときを待っていた。
ファヒームが窓から目を離し、共に試験を受ける相棒達に目を移す。
サングラスをかけて腕組みしながらうたた寝している青年と熱心に教本を読み返している猫耳少女。ともすれば親子か孫かという程の年の差である。
しかしそんな彼らと共に挑む事になった地上での高機動兵器の慣熟訓練を通してファヒームは確かな手応えを感じていた。
(大丈夫だ。俺たちならやれるはずだ。)
心の中でそう呟くと宇宙に飛び立つときを静かに待ち続けた。

/*/

漆黒の闇の中、2本の光のレールがどこまでも何処までも伸びていく。
そしてレールを追うように2筋の流れ星がどこまでも流れ落ちる。

広大な漆黒の闇、その宙域を漂う無数の観測ビットが灯す誘導灯が2本の光のレールとなって虚空に光の立体サーキットを描き上げる。
その光のレールのド真ん中を流れ星のように光の尾が駆け抜ける。
ブースターの噴射光と誘導灯に照らされ、闇の中に時折シャープな流線形を持つジャバニーズの輪郭が浮かび上がる。
そしてその後をピッタリと追走する灰色にも見えるくすんだ白色の機体。
ロングストレートに急カーブ、立体交差に螺旋
巨大な光のサーキットを構成する光のレールはドンドン複雑さを増していき
ターン、インメルマンターン、ヨーにバレルロール
レールを追いかける2筋の流れ星も複雑な光の軌跡を描いていく。
無限大の漆黒の虚空のキャンバスに描かれた広大なはずの光のサーキットは瞬く間に2つの光条によって走破されていく。

そして程なく、文字通り天文学的な行程を駆け抜けて2つの黒と白のI=Dが光のサーキットを完走した。

/*/
コール音が響き、白色のI=Dの中で通話用のウィンドウが開く。
『パーフェクト!10点満点で機動力試験クリアですよ。皆さん、お見事です!!』
興奮気味のオペレーターの声を聞き、ふーと安堵のため息と共に強張った手を操縦桿から引き離すファヒーム。
「まあ俺たちのチームワークに掛れば、チョロイもんですよ。ね、ファヒームさん。」とニヤリと不敵に笑う青年
「こらノブヒデ!調子に乗らないの。まだ試験は残ってるんだからね。」と猫耳をピンと立てる猫耳少女
「まあまあアカネ、少し落ち着いて。とは言え確かに後1つ残っているので気を引き締めていこう。”勝って兜の緒を締めよ”だ、ノブヒデ。」
「へーい。」と少しバツが悪そうに頭を掻く青年ことノブヒデ。
「とは言え、ノブヒデくんの航法オペレートはバッチリだ。残る試験もこの調子で行くとしよう。」
「へへっ。大船に乗ったつもりでドーンと任せて下さいよ、ファヒームさん!」と自分の胸を叩く仕草をするノブヒデ
「もー。」とジト目でノブヒデを見るアカネと苦笑するファヒーム。

『さあ皆さん。ご歓談中ですが、最後の試験内容を再確認しますよ?』とオペレーター
「ああ、すまん。よろしく頼む。」とファヒーム。

キューブ状の立体映像が浮かび上がり、黒い立方体の中に無数の光点が表示される。
『この光点が今回の試験宙域に散布されている観測ビットです。』
『先程のテストではコースを示す誘導灯代わりでしたが、今回はこれらのうち、赤色のランプが点灯しているものが敵機を想定したものになります。』
映像内の光点の大半が赤色に変わり、キューブの中央に近付く程、赤い光点の密度が高くなっていく。
『そして中心部に存在するこの緑色の光点。これが今回のターゲットとなります。』
密集した赤い光点に埋もれるように緑の光点が灯る。
『そして観測ビットに搭載された観測用のレーザー照射装置が放つレーザーを敵機の攻撃と見なします。』
『この”攻撃”を潜り抜けてターゲットを破壊し、安全宙域まで無事退避できれば試験クリアです。』
『以上が試験内容となります。皆さん、準備はよろしいですか?』

「了解だ。」「わかりました。」「りょーかい。」
揃って頷き、同意する3人組。

『それでは3カウント後、テストスタートです。皆さんの健闘を祈ります。』
そう言うと通話ウィンドウが閉じ、代わりに大きく”3”を表示したウィンドウが開く。
「火器管制システム、異常なしです。」とアカネ
くすんだ白色のI=Dのバーニアに火が灯る。
”2”
「空間把握と航法用の各種測定機器オールクリアだぜ。」とノブヒデ。
巨人のカメラアイが瞬く。
”1”
「了解!これより本機は試験を開始する。」と操縦桿を握り締めるファヒーム。
姿勢を整える白き巨人。
”0”と同時に噴射光が辺りの虚空を照らし、白色の流れ星が赤色の光点が生み出す雲海に向けて流れる。

/*/

徐々に近づく赤い雲海。
「遠距離砲撃が可能なレンジに到達しました。」
とアカネが告げると同時に各種観測データからアカネが導き出した複数の砲撃プランがOSを介して各自のコンソールに表示され、共有化される。
「よっと」
ノブヒデが現在の位置情報をピックアップして共有化する。
ファヒームがそれらを参考にして即座に軌道を修正し、砲撃ポイントに機体を移動。

虚空を引き裂いて光条が赤い雲海に突き刺さる。
音も無く無数の光の花が開く。
「誤差修正+2」
続いて再び光条が閃き、より多くの光の花が前方に咲き乱れる。
雲海に生じた間隙のその先に拡大映像が捉えた薄らと緑の光点が見える。

そのままの加速度を維持し、速度を上げ続けなが遠距離砲撃で生じた観測ビット群の間隙に潜り込み、隙間を広げるように前進する。
その前進を止めようと展開されていく観測レーザーの赤い光条が軌道の自由度をドンドン絞り込み、密集地点に追い込もうとする。
瞬く間に前方の虚空が無数の赤い格子で四角く切り取られ、コンマ秒単位で自由度を削ぎ落としていく。
「ファヒームさん!」
コンソールに送られる観測ビットの位置情報。素早く視線を走らせると操縦桿を素早く操作しつつ、トリガーを引き絞るファヒーム。
奥から放たれるレーザー光をバレルロールで纏わりつくように回避しながら周辺の観測ビットに銃撃をばら撒き、ルート選択の自由度を回復させていく。
「流石に激しいな。ノブヒデ、姿勢情報とターゲットとの位置関係の把握を密に頼む。ルート上の障害になるビットだけに絞り込んで叩く。」
「りょーかい。」
アカネとノブヒデからの情報を頼りに効率良く障害となる観測ビットを狙い撃ちながら中央宙域に近づいていく。
漆黒の虚空と其処に浮かんでは光の花と共に消えていく赤い格子。それらを複雑なマニューバで潜り抜ける白い流星。

航空機・宇宙戦闘機に迫る機動性で宇宙を翔ける高機動兵器だが、ファヒームは宇宙でのその特性を航空機よりも寧ろRBに近いと捉えている。
原理こそ違うものの機体の各部に付いた推進装置による柔軟な方向転換による機動力、無重力による立体的な軌道や計器に比重を置いた操縦等の点がそう連想させるのである。
目まぐるしく変わる状況の中、ファヒームはアカネから送られてくる進行ルート上の障害となる観測ビットの位置情報やノブヒデからの機体姿勢や周辺宙域での位置情報等をコンソールで受け取りつつ、必死に機体とその周辺のイメージを補正していく。

中央に近付くにつれて密度を増すレーザー光。徐々に近距離攻撃によるルート確保が厳しくなり、針の穴を通すような操縦が要求されていく。
ターゲットが射撃レンジに到達するまでに掛る予測到達時間は後5分。
激しい爆破による発光が間近で瞬く。
I=Dの装甲が光の加減で銀色に見える。
”4”
進行方向に対する面積を減らすように機体の姿勢を制御する
”3”
絞り込まれる赤い格子。細い細い到達ルートを確保する為に射撃を続ける銃口。
”2”
虚空を彩る無数の光球と赤い光条の乱舞の中に垣間見える緑の光点。
”1”
緑の光点をターゲットサイトに捉える。
”0”
サイトの色が変わると共にトリガーを絞り、銃口が火を噴く。
光条が緑の光点を貫き、光球に変える。
「よし!ターゲット撃破。ここまま一気に脱出するぞ。」
ターゲットであった観測ビットが存在していた事で生じていた死角にそのまま突っ込む。
上昇し続けてきた速度は遂にトップスピードに到達する。
密から疎へ
観測ビットのレーザーが再び包囲網を形作る前に密集地帯を抜けだす。
コクピット内に安堵の空気が流れる。

突然、警告を告げるシグナルが鳴り響く。
「ちっ、あと少しなのに。ファヒームさん、進路上にレーザーが!直撃ルートのド真ん中だ。」
「慌てるな。メインブースターを一旦停止させて、姿勢変更後に再点火する。少々強引な手を使うが2人とも勘弁してくれよ。」
「りょーかい。」「分かりました。」
ブースターを停止させると共にわざと機体の姿勢を崩し重心をずらしながら、補助スラスターを吹かして不整回転を無理やり引き起こす。
急激なGで座席に抑え込まれ、耐Gスーツが悲鳴を上げる。
重力が存在しない中での高速回転で方向を見失わないようにコンソールに表示される機体方向を示すアイコンと自身が把握している機体周辺のイメージを必死にシンクロさせる。
額に浮かんだ汗が球となって宙に舞う。
機体の向きが狙った方向を指した所でブースターを再点火、同時に姿勢制御を回復させて不整回転を大急ぎで止める。
球となった汗がコクピット内の壁面に当たってはじける。
再び急激な加速によるGが機体とパイロット達にかかる。

/*/

少し離れた場所に漂う観測ビットの監視カメラ越しにテスト機の動向を見守っていたオペレーターの目にはそれはあっと言う間の出来事であった。
テスト機が直撃ルートに入ったと同時にブースターが停止し、機体がバランスを崩したかと思うと反転。再点火。
一直線に描かれていた軌跡は鋭角で折れ曲がり、V字を描いて安全宙域に駆け抜けていく。
思わず前のめりになっていたオペレーターは我に返って座席に深く腰を下ろす。
試験が終わり、虚空に散らばっていた光点と赤い観測レーザーが次々と消えていく。観測ビットが役目を終えて、機能を停止させているのである。
漆黒に戻る虚空の中を飛び続ける一筋の流れ星。
暫くすると、そこに眩い光が差し込む。
地球の影に隠れていた太陽が顔を覗かせていた。
太陽光を浴びて浮かび上がる青と白のマーブル模様が映える地球をバックに銀色の輝きを纏う機体と真っ直ぐに伸びるその軌道は銀槍のように見えた。

/*/

○一先ずの結び

「最終試験、無事終了したみたいだよ。」と受話器を置きながら守上摂政。
「それは良かった。これで漸くこの機体にも正式名称が付けれるってもんですよ。」と機体を見上げる。
「それで機体名は決まったの?」
「ええ、”ラグドール”にしました。」
「なかなか良い名前だね。これで長かったプロジェクトも終了っと。やれやれ」
カツカツカツ。バターン。
「ああ、守上摂政、ここに居たんですか。」
「あれ?どうしたの乃亜さん。そんなに慌てて」
「開発スタッフの皆さんが次期主力機の開発で得た各種ノウハウの共有化を次期共和国主力機開発プロジェクトの一環として引き続き行いたいと交渉に来てるんですよ。」
「・・・まだまだ続きそうですねえ。」
「そ、そのようね(涙)」

END


  [No.1175] いくつか気になった箇所 投稿者:乃亜・クラウ・オコーネル  投稿日:2010/02/05(Fri) 21:08:11

お疲れ様です。
読んでいてちょっと??と思ってしまったところを何点かあげてみました。
#故意の表現である場合はすみません(汗)


>やり遂げようとする意志があれば必ず乗り越えれるはずである。
 やり遂げようとする意志があれば必ず乗り越え「ら」れるはずである。


>新鋭の若手整備士である。
「新鋭」 = 「新しくて、すぐれた力をもっていること。また、そうした人やもの。(http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn/98238/m0u/%E6%96%B0%E9%8B%AD/)」だそうですので、自分で新鋭と言い切るのは、ちょっとうーん?と思いました。
 (自分はすごいんだぞと言い切る性格である、とか 
  機体に関しては誰にも負けないが、時々言葉を間違えて覚えているのが欠点だ、とかな設定であればOKとは思うのですが、
  その後を読んでそう云う訳でもなさそうなのでちょっと違和感がありました。)
「気鋭(=意気込みの鋭いこと)に満ちている」、もしくは「熱意溢れる」、とか、あるいは「年は若いが意気込みは誰にも負けない」、「気合充分」・・のような感じに言い換えてみるのは如何でしょうか?


>妙案は見つかったのか?」
語彙の少なかったりする小さい子に漢字で話しかけると、ここも「みょーあん?」と聞き返さてしまうのではないかなあ、と云う気がします(?)。
「いい手」とか「うまいやり方」とか、子供に話しかけるために言い換えた言葉にしてみるのは如何でしょうか? (2回目は妙案で良いと思います)


>薄らの緑の光点が見える。
ここですが、「薄らの」でOKでしょうか?
(「うっすらの」で良いのか、「うすらのみどり」まで一節なのか、どう読むのか迷いました。 私が知らないだけでこのような言い方があるのでしたらごめんなさい・汗)


  [No.1178] Re: いくつか気になった箇所 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/02/06(Sat) 08:09:49

> >やり遂げようとする意志があれば必ず乗り越えれるはずである。
>  やり遂げようとする意志があれば必ず乗り越え「ら」れるはずである。
確かに下の表現の方が良いですな。

> >新鋭の若手整備士である。
> 「新鋭」 = 「新しくて、すぐれた力をもっていること。また、そうした人やもの。(http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn/98238/m0u/%E6%96%B0%E9%8B%AD/)」だそうですので、自分で新鋭と言い切るのは、ちょっとうーん?と思いました。
>  (自分はすごいんだぞと言い切る性格である、とか 
>   機体に関しては誰にも負けないが、時々言葉を間違えて覚えているのが欠点だ、とかな設定であればOKとは思うのですが、
>   その後を読んでそう云う訳でもなさそうなのでちょっと違和感がありました。)
> 「気鋭(=意気込みの鋭いこと)に満ちている」、もしくは「熱意溢れる」、とか、あるいは「年は若いが意気込みは誰にも負けない」、「気合充分」・・のような感じに言い換えてみるのは如何でしょうか?
こっちに関しては故意です。
彼は血気盛んな自信家なのです(笑)。

> >妙案は見つかったのか?」
> 語彙の少なかったりする小さい子に漢字で話しかけると、ここも「みょーあん?」と聞き返さてしまうのではないかなあ、と云う気がします(?)。
> 「いい手」とか「うまいやり方」とか、子供に話しかけるために言い換えた言葉にしてみるのは如何でしょうか? (2回目は妙案で良いと思います)
こっちは盲点でした。直しておきます。

> >薄らの緑の光点が見える。
> ここですが、「薄らの」でOKでしょうか?
> (「うっすらの」で良いのか、「うすらのみどり」まで一節なのか、どう読むのか迷いました。 私が知らないだけでこのような言い方があるのでしたらごめんなさい・汗)
これは誤字ですな(汗)。「薄らと」と書く予定でした。

自分でも読み直したりしてたんですが、やっぱり自分自身が書いた文章だと結構見落としがありますねえ。
助かりました。どうもです。


  [No.1179] ビームラムについて 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/02/06(Sat) 22:37:02

始めに、チャットでの発言でビームラムについて意見がコロコロ変わって本当に申し訳ない。ごめんなさい。

結論から先に言うと
今回の次期共和国主力機の開発(イベント)ではビームラムの正式採用は見送り、
試作品だけが完成した状態として派生にビームラム(アイテム)が現れるのを目指したいと考えています。
#但し、シュウマイさんには引き続き、ビームラムの絵も頑張って貰うという方向でお願いします。(理由は最後の方に後述)

そういう方針で行う理由ですが、

・今回の次期共和国主力機の開発はその成り立ちやコンセプトから考えて、
 基本的に自国で使うよりも共和国全体で使用する事になる機体を目指しています。
・以前にあった共和国開発会議等でも汎用機よりも特徴のある機体の方に需要がある。
・白兵に穴がある分、より遠距離戦闘や近距離戦闘に特化している事を強調しやすい。
#そして可能行動が減る分、特殊による燃料消費も少し抑えれるというオマケがある。
#また特化型を勧める理由の一つはバーミーズやジャバニーズの事例でもあるように、特定の用途に特化した方が評価が高くなりやすい傾向がある為。

そして次に何故「ビームラムの試作品だけが完成した状態で正式採用を見送る」というややこしい設定にしているのか?ですが、

・まず単純にビームラムによる白兵突撃は浪漫があって格好良く、設定を完全に無くしてしまうには惜しい。
・何が起こるか先の読み難いアイドレスではなるべく色んな可能性を残しておいた方が手詰まりになりにくい為。
#整備士に纏わる設定やSSがかなり多めなのも、藩国の色んな人々が協力している感じを表現したかった事に加えて、
#次のアイドレスが兵器一辺倒にならずに整備技術等が生じる事を期待している為です。
・アイドレスでは敵に対策を立てられたり、新たな問題点が発覚したりで1つの手法が長期間有効とは成り難い。
#始めから白兵が可能な機体で戦えば、次の敵は白兵も込みで対策を立ててくる可能性が高い。
#逆に後付けなら相手は対策を立てようがないはず。
#こうする事で兵器としての寿命を伸ばせるかも。勿論、アイドレス枠との兼ね合いがあるので上手く行くとは限りませんが…。
・強さに対する説得力との兼ね合いの為。
#始めから白兵も遠距離も強い機体が登場するよりも、
#最初は遠距離だけが強く、白兵が苦手な機体が白兵武器を開発して弱点を補い、両方が強い機体になったとした方が説得力があるように感じません?

最後に正式採用で無いのにシュウマイさんにビームラムの絵をお願いしている理由ですが、
試作品としてビームラムが製作されている事に説得力を持たせたい為です。
キチッとデザインまで出来ていれば、それだけ派生としてビームラムが登場する可能性が高くなると考えています。
#後、単純に俺自身がビームラムの絵がどんな感じになるのかが楽し(ゴホゴホ


些か強引でわがままなのは重々承知していますが、上記の方針でお願いできないでしょうか?

以上、よろしくお願いします。


  [No.1180] Re: ビームラムについて 投稿者:ホードー  投稿日:2010/02/07(Sun) 23:25:31

ここに書かれた理由であれば異存はありません。
#つまり、「遠(近)距離に特化することによる評価値の向上(低下防止)」が主であり、「燃料消費を抑えるため」は主ではない。
#「燃料消費を抑えるため」が理由なら、武装を削る以外にオプション化をはじめとした幾つか代案を考えられるので、私としては何故「武装を削る」に帰結するのか分かりませんでした。

ただ、提出ページ中にもそのように書いた方が意図が伝わって良いと思います。
#少なくとも、私は以下の記述から「消費を抑える」以外の理由を見いだせませんでした。

#その後の実際の武装開発ではエネルギーコストを抑える事が難しく開発が遅れたビームラムの制式採用が見送られ、武装は遠距離・近距離用の2種類に絞られる事となった。

#ビームラム(試作品)
#取っ手部分以外を非実体のビームで形成した大型の槍で高機動力を活かしたランスチャージを意図して開発される。
#しかし非実体の刃を形成し続ける関係上、エネルギーコストを抑える事が難しく、実用に足る試作品の開発が大いに遅れる。
#その結果、制式採用の選定に間に合わずお蔵入りとなった不遇の武器。

#…この要望は、蘭堂さんに対するものではないかしら、もしかして。


  [No.1184] Re: ビームラムについて 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/02/11(Thu) 11:29:30

> ここに書かれた理由であれば異存はありません。
> #つまり、「遠(近)距離に特化することによる評価値の向上(低下防止)」が主であり、「燃料消費を抑えるため」は主ではない。
> #「燃料消費を抑えるため」が理由なら、武装を削る以外にオプション化をはじめとした幾つか代案を考えられるので、私としては何故「武装を削る」に帰結するのか分かりませんでした。
>
> ただ、提出ページ中にもそのように書いた方が意図が伝わって良いと思います。
確かにそうですな。
#なので
#武器開発の『武装は遠距離・近距離用の2種類に絞られる事となった。』
#○機体性能(性能諸元)の『想定戦闘距離・手段:近距離及び遠距離、射撃のみ』
#辺りである程度は攻撃手段を強調していたりします。
#この辺とベースであるジャバニーズが射撃ONLYの機体だった事の流れから、ある程度の示唆は出来ているかなあと考えています。
#ちなみに示唆程度に留めているのはビームラムの設定との兼ね合いの為です。
#ビームラムの存在を仄めかしつつ、遠(近)距離用の武装に絞った経緯の説明が現状案ぐらいしか思いつかなかったもので(汗)。


  [No.1187] Re: ビームラムについて 投稿者:ホードー  投稿日:2010/02/11(Thu) 18:04:50

えーと、私が言いたかったのは、「特化したこと」が書いていないというわけではなく、
特化したことで「どうなるか」が明示されていないという意味でした。
#極端な話、私が読み手だったら、(読み手のポンコツ具合はひとまず置いておくとして・笑)
#「攻撃手段はビーム砲だけになったのね。ビームラムは採用しなかったのね。はい了解。それで?」
#としか認識できなくて、「遠(近)距離攻撃の評価値が下がらないように補正がかかるかも」とか
#「次のアイドレスに『ビームラムの実用化』が出現するかも」とか思いつきません。

#もしかしたら、「武装を特化することと評価値の低下防止が直結するのはアイドレス世界の常識」とか
#「こちらの意図や期待する効果を書くことはマナー違反」といった私の知らない理由があるのかもしれませんが、
#そうでないならば、こちらの意図をもっと直截的に書いた方がいいんじゃないかというのが自分の主張です。

#骨子としては、
#----------
#ビーム砲とビームラムを併用した場合、十分なビームの出力を得ることができなかった。
#今回の主力機への性能要求は、攻撃方法の多彩さよりも、十分な威力を確保することが優先されたため、ビームラムの採用は見送られた。
#結果として、攻撃手段はビーム砲のみになってしまったが、ビーム砲は主力機として十分な威力の攻撃手段となった。
#(なお、ビームラムを併用した場合の出力低下は、ジェネレータの出力先を上手く切り替えられないことが原因であったと考えられる。
# 今回の採用には間に合わなかったが、今後、切替機構を改善することでビームラムの実用化が可能になると思われる。
# 次の開発機会があれば、実用に足るビームラムの開発が行われるであろう。)
#----------
#といったのはどうでしょうか。(切替機構が原因云々は今適当にでっちあげましたが・汗)


  [No.1189] Re: ビームラムについて 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/02/11(Thu) 19:27:32

> えーと、私が言いたかったのは、「特化したこと」が書いていないというわけではなく、
> 特化したことで「どうなるか」が明示されていないという意味でした。
あー、なるほど。そこは全然意識してなかった。
#ポロっと考えから抜け落ちてたというか、特化させた事を書いて満足してました。

> #骨子としては、
> #----------
> #ビーム砲とビームラムを併用した場合、十分なビームの出力を得ることができなかった。
> #今回の主力機への性能要求は、攻撃方法の多彩さよりも、十分な威力を確保することが優先されたため、ビームラムの採用は見送られた。
> #結果として、攻撃手段はビーム砲のみになってしまったが、ビーム砲は主力機として十分な威力の攻撃手段となった。
> #(なお、ビームラムを併用した場合の出力低下は、ジェネレータの出力先を上手く切り替えられないことが原因であったと考えられる。
> # 今回の採用には間に合わなかったが、今後、切替機構を改善することでビームラムの実用化が可能になると思われる。
> # 次の開発機会があれば、実用に足るビームラムの開発が行われるであろう。)
> #----------
> #といったのはどうでしょうか。(切替機構が原因云々は今適当にでっちあげましたが・汗)
ふむふむ。ちょっと検討してみます。


  [No.1199] 武器開発の設定文とビームラムの設定【リライト版】 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/02/13(Sat) 14:24:07

ホードーさんの案を参考にしつつ、武器周りの設定を修正しました。
少し発想を切り替えて、開発のリソースを有限なものとしてビームラムに回す予定だったものを残りの武装に回す事で完成度を高めたとしてみました。
#武器開発と武装のビームラムの文章を修正しました。
#ちょっと文章量は増えたけど、これで多少は改善できたかな?

/*/

武器開発
 まず新規武装の開発の為に開発スタッフは前回の失敗を踏まえ、高機動戦闘での戦術研究を綿密に行う事にしたのである。これにはホードーが希望号1号機に搭載されていた操縦訓練用プログラムにヒントを得て作成・開発した高機動戦闘訓練・戦術シミュレーターが活用された。
 シミュレーターには高機動兵器であるジャバニーズの試験運用データだけでなく、今後I=D戦の主戦場になると思われる宇宙を想定して、大規模な宇宙戦が行われたEV116 第2波に参加していたホードー自身の実戦経験と彼の乗機であったサイベリアンのフライトレコーダーが収集した各種データが反映されている。

 このシミュレーターの活用と古参パイロット達の協力による陸上で実機を用いた綿密な試験運用を通して高機動戦闘の戦術研究は大きく前進した。その結果、武装について遠距離、近距離、白兵の3種類の兵装の開発プランが計画され、武器開発スタッフは3チームに分かれて試行錯誤しながらも何とかプロトタイプの完成にこぎつけた。
 作成されたプロトタイプは遠距離への狙撃・砲撃を可能とするロングバレルの大口径レーザービーム砲、近距離での戦闘を想定した近距離レーザービーム、高機動力を活かしたランスチャージを可能とするビームラムの3つであった。

 しかしここに来て武器開発プロジェクトは大きな転換期を迎える事となった。別途、並列して進められていた機体開発と比べても大きく進捗が遅れており、このままのペースでは来るべき戦いに間に合わない懸念が出てきたのである。
 マンパワー、時間、開発費用と開発に必要とされるリソースはどれも有限である。無理に時間を短縮させれば成果物のクオリティにしわ寄せが来てしまい、かといって必要な時に間に合わないのでは本末転倒になってしまう。
 そこで開発スタッフは苦渋の決断として3種の開発プランのうち、ビームラムの開発プランを凍結し、武装を射撃武器だけに絞り込む事にした。
 この結果、ビームラムの開発を行っていたスタッフが残り2つのプランに参加する事により十分なマンパワーとビームラムの開発で得ていた着想が各開発チームを刺激し、武器開発を大きく推進する原動力となったのである。
 この流れはやがて武器開発プロジェクトを一つの流れに収束させる事となり、武器の完成度を大幅に引き上げる事となった。

/*/

○武装
■可変式大口径レーザービーム砲
技術スタッフによる入念な試行錯誤を経て設計された可変式の主力兵装。
可変機構により、砲身の長さを変更する事でメインの遠距離戦モードとサブの近距離戦モードに切り替えが可能。
但し、可変機構には複雑なメカニズムは用いずにシンプルなスライド式が採用されており、デザイン設計面でどちらのモードでも射撃が行いやすいように形状が工夫されている。

遠距離戦モード”灯火”
広大な宇宙空間や開けた平地での戦闘における遠距離への狙撃・砲撃を行う為の形態であり、本兵装の基本となる形態である。
ジャバニーズで採用されていた大口径レーザービーム砲に比べて、遠距離への狙撃・砲撃時の精度を高める為に砲身が長くなっており、また発振部も高出力のものが採用されている。
これにより高い収束率とより長い有効射程距離を実現しており、長距離狙撃・砲撃に真価を発揮する。

近距離戦モード”陽炎”
高機動時での近距離戦闘を念頭に置いた形態。
砲身を格納する事で実質的な砲身の長さを短くし、収束率が大幅に低下する事を引き換えに取り回しやすさを向上させている。
また抱え込むようにI=Dの脇下に挟み込んで保持しやすい形状になっており、移動中でも砲身を固定して狙いを定めやすいようになっている。
これにより収束率、破壊力と有効射程距離には劣るものの、取り回しやすさと射撃時の安定性が向上しており、頻繁に位置関係が変動する高機動時での近距離戦闘では重宝する事となった。

■ビームラム(試作品の段階で開発凍結)
取っ手部分以外を非実体のビームで形成した大型の槍で高機動力を活かしたランスチャージを意図して開発される。
非実体の刃を形成し続ける関係上、エネルギーコストを抑える事が難しく、何度にも渡る試行錯誤の末、実用に足る試作品が完成した。
しかし武器開発プロジェクトの開発リソースとの折り合いの為、プロトタイプの段階で開発計画は凍結され、制式採用されなかった。
ただこの開発プランを通して得られたノウハウと着想が残りの武器開発に刺激を与え、結果として次期主力機の武器の完成度を大幅に引き上げる事となった。


  [No.1211] ★風光さんへ確認お願い 投稿者:乃亜・クラウ・オコーネル  投稿日:2010/03/01(Mon) 22:40:41

#武器開発の設定文についてとは違うのですが、ここの方が記事が発見しやすいかなと思ってこちらに吊り下げさせて頂きました。

次期共和国主力機の、SSページを読み返していて誤字っぽい?箇所を発見しましたので、お知らせします。

http://www.eonet.ne.jp/~kasalelia/idress/the_next/story.html
「○虚空に浮かぶ銀槍」の中ほど、
>キューブ状の立体映像が浮かび上がり、黒い立方体の中に無数の光点が非常される。

こちら、非常ではなく、表示かな?と思ったのですが如何でしょうか。
お手数ですが確認お願いしますー


  [No.1212] Re: ★風光さんへ確認お願い 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/03/02(Tue) 02:06:11

> 次期共和国主力機の、SSページを読み返していて誤字っぽい?箇所を発見しましたので、お知らせします。
>
> http://www.eonet.ne.jp/~kasalelia/idress/the_next/story.html
> 「○虚空に浮かぶ銀槍」の中ほど、
> >キューブ状の立体映像が浮かび上がり、黒い立方体の中に無数の光点が非常される。
>
> こちら、非常ではなく、表示かな?と思ったのですが如何でしょうか。
> お手数ですが確認お願いしますー
あ、本当だ。「表示」が正ですな。
指摘どうもでした。


  [No.1215] 画像3点 投稿者:乃亜・クラウ・オコーネル  投稿日:2010/03/04(Thu) 23:30:37

SSページ用カットを描いてみましたので、
http://www.eonet.ne.jp/~kasalelia/idress/the_next/story.html

イメージに合いましたら使ってやって下さいー。


  [No.1216] 青空 投稿者:乃亜・クラウ・オコーネル  投稿日:2010/03/04(Thu) 23:33:17
青空 (画像サイズ: 650×158 18kB)

>○承前
(この辺)
>ここは砂漠の藩国であるナニワアームズ商藩国。


もしくは、

>○プロジェクト始動
>
>/*/
>
   (この辺)
>カッと照りつける強い日差し  

にはさまるイメージをしました。 もうちょっと大きい判(700×170)、ふち無し版あります。


  [No.1217] 星空 投稿者:乃亜・クラウ・オコーネル  投稿日:2010/03/04(Thu) 23:34:35
星空 (画像サイズ: 650×158 51kB)

>○星空と少年と・・
  (この辺)
>俺の名前は健一。ついこの間まで国外に整備技術や機械工学の勉強の為に留学をしていた新鋭の若手整備士である。

もしくは

>「うちゅうひこうし?」
>「ああ、あの星空を駆け巡る宇宙船に乗るパイロットってやつさ。」
   (この辺)
>「へー、いいなあ。僕にもなれるかな?」再びキラキラと目を輝かせる少年

この辺イメージです。  こちらも大きい判、ふち無しあります。


  [No.1218] 夕焼け空 投稿者:乃亜・クラウ・オコーネル  投稿日:2010/03/04(Thu) 23:37:17
夕焼け空 (画像サイズ: 650×158 19kB)

>○虚空に浮かぶ銀槍
>どこまでも見渡せる広い空
>染める輝くような赤味を帯びたオレンジと

この辺りをイメージしてます。 大きい判、ふちなしあります。


  [No.1220] Re: 画像3点 投稿者:守上@携帯  投稿日:2010/03/05(Fri) 07:03:13

おおー。綺麗ー。

有り難く使わせて頂きます!


  [No.1224] Re: 画像3点 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/03/07(Sun) 09:00:08

> SSページ用カットを描いてみましたので、
> http://www.eonet.ne.jp/~kasalelia/idress/the_next/story.html
>
> イメージに合いましたら使ってやって下さいー。
おっ!雰囲気があっていいですな。


  [No.1226] パイロットスーツ 投稿者:乃亜・クラウ・オコーネル  投稿日:2010/03/08(Mon) 20:45:44

遅くなりましたー(汗)。
パイロットスーツ、こんな感じになりました。
・白背景
http://bbs.j-banana.net/bf4/gazou.cgi?room=5963&no=296
・宇宙背景
http://bbs.j-banana.net/bf4/gazou.cgi?room=5963&no=295

両方とももう少し大きめ、小さめ、サイズ変更できますー。


ジャバニーズ同様(http://www.eonet.ne.jp/~kasalelia/idress/Javanese/04.html)、
ラグドールのコクピットも耐Gスーツ(の一部)とパイロットシートが一体化となってそうなので、
気密服ぽく頑張りつつ、手足はすっきりめにさせてみました。
(たぶん、背中部分をシートに固定、両腕と脚をシート内に突っ込む感じになるんではないかと想像)

#ヘルメットをちゃんと被ってれば、もし機体破損等で気密が破れても生存は可能、
#ただし長時間の本格的な船外活動ができるほど重装備ではないイメージです。

#こちら、簡単な解説とかあった方が良いでしょうか?

いちおう色変更とかも対応でき・・・ます。 たぶん。


  [No.1229] 挿絵としてやっていけるのか? 投稿者:くじらイズナ  投稿日:2010/03/09(Tue) 02:45:15
挿絵としてやっていけるのか? (画像サイズ: 267×272 80kB)

#始動編のハンコシーン


  [No.1230] あなたは郵便を手に入れました。 投稿者:くじらイズナ  投稿日:2010/03/09(Tue) 02:57:15

#始動編の配達シーン(を脚色)。始動編終了際がポジションかな?少し大きすぎる場合は改変なり却下なりでお願いします。……と画像を貼ろうと思い気や大きすぎるのでエラーと出ました(爆 

<→企画板の方へ


  [No.1231] 魅惑のシエスタタイム 投稿者:くじら  投稿日:2010/03/09(Tue) 03:04:37
魅惑のシエスタタイム (画像サイズ: 333×300 103kB)

#銀槍編…序盤ファヒームが共に試験を受ける相棒達に目を移した所。


  [No.1235] Re: 挿絵としてやっていけるのか? 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/03/13(Sat) 08:29:51

お疲れ様です。

>始動編のハンコシーン
シチュエーションにピッタリですな。

>あなたは郵便を手に入れました。
コミカル&勢いがあっていいですねえ。

この絵を挿入する位置としては○プロジェクト始動のラスト間際の

”この度、次期共和国主力機開発プロジェクトが正式に開始されるはこびとなりました。”
”ここに貴官を開発スタッフと任命し、・・・”

P.S.この後、2人組が藩国地下の天井に開いた大穴に度肝を抜かれるのだがそれはまた別の話である。

/*/
(この辺りに入れると良さそうですな)
こうしてナニワ各地から集結する開発スタッフの面々。


>魅惑のシエスタタイム
ううむ。非常に良い絵(特に猫耳少女とか!)なのですが、SSのシーンとは微妙に合っていない点が残念。
#宇宙に出る前のシーンなので浮遊しながら眠っているホープがちょっと状況に合わないですな。
#シートに着席してうたた寝だったら言う事なしだったんですが。


  [No.1239] Re: 挿絵としてやっていけるのか? 投稿者:くじら  投稿日:2010/03/14(Sun) 00:08:18

> #シートに着席してうたた寝だったら言う事なしだったんですが。
#ネタに走ってゴメンちゃい(・ω<)てへぺろ☆。次はもっと上手く頑張るゾ


  [No.1257] 使用音源についての受理保留について 投稿者:乃亜・クラウ・オコーネル  投稿日:2010/03/25(Thu) 23:30:15

こちらからの転載になります。
http://piapro.jp/a/help/#q_copyright08

Q:
VOCALOID「キャラクター・ボーカル・シリーズ」を使って制作した楽曲を公開するにあたり注意すべきことを教えてください。

A:
「キャラクター・ボーカル・シリーズ」は、DTM用の【楽器】として発売しているものなので、商用/非商用を問わず、楽曲制作のために製品の合成音声をご利用いただくことは、製品パッケージ本体で許諾されております。
ただし、"VOCALOID"や"初音ミク"、"バーチャル・シンガー"等、VOCALOID技術やキャラクターを連想させる言葉や画像を用いて、商用を目的として楽曲を訴求することは、製品パッケージ本体では許諾されておりません。

制作した楽曲やCDを【キャラクター】ともに利用された場合は、別途の契約が必要となりますので、詳細は弊社までお問い合わせください。
なお、如何なる場合においても、公序良俗に反する歌詞を歌わせることは禁じられております。詳しくは、製品の「使用許諾契約書」をご覧ください。


--
こちらの規約に反することはしていないと思うのですが、問題がありましたら、ホードーに該当音声を削ってもらって下さい。


  [No.1265] 要点チェック不通時の対策メモ 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/03/30(Tue) 01:16:32

忘れないうちに修正案をメモしておきます。

機体開発の部分に一文を追加。
/*/

量産化、共通機化を前提とした機体設計のリファインは、陸上と宇宙での活動能力と肝である高機動力を殺さないように細心の注意と綿密な検証に基づいて実行された。
このリファインではこれまで同様に純国産技術に拘りながらも、他藩国での量産・運用を視野に入れた共通化を目指して”多くの藩国及びニューワールドテラ領域工業標準”通称、MANTIS規格に則って行われた。
なお、この際にはMANTIS規格の制定時に行われた技術交流を通してもたらされた各藩国の整備技術やノウハウ、実状についての知見が大いに参考となった。
こうしてリファインされた次期主力機の機体デザインは試作機であるジャバニーズに似たものとなった。
またMANTIS規格の導入は機体の部品やモジュールの規格化だけでなく、整備マニュアルの書式の標準化などにも役に立つ事となった。


  [No.1045] 【砂漠の騎士】 投稿者:守上藤丸  投稿日:2009/11/23(Mon) 22:58:19

それと、これは全員に。
出来そうならお願いします。(文族、技族、大族問いません)

「砂漠の騎士」を連想する行動をショートストーリーにしてみてください。
3〜5行ぐらいのでOKです。(勿論もっと長くてもOK)
行動する人は自分でもいいですし、ナニワの誰か(PC・国民)でも構いません。

黙々と修理してる整備士でもいいですし、がんばってるのを見てる側でもいいですし、今自分に出来る事をやる、というのでもいいです。

ちなみに砂漠の騎士のサウドさんはこんな人。
http://blog.tendice.jp/200602/article_47.html
http://blog.tendice.jp/200607/article_30.html

ヘイリーさんも砂漠の騎士になりました。
http://cwtg.jp/qabbs/bbs2.cgi?action=article&id=5863




技族はそれプラス、砂漠の騎士のイメージイラストがあるとうれしいかなぁ。大きくなくて良いので。
ただこれは、私もやってますので他事優先で。
描きたくなったら描いてください。(背景透過でもOKというかむしろ推奨。

文族さんには最終的にそれらをまとめていただければと思います。
よろしくお願い致します。


  [No.1046] 砂漠の騎士についてのまとめ記事 投稿者:蘭堂 風光(守上代理投稿  投稿日:2009/11/23(Mon) 23:01:38

砂漠の騎士についての現状の纏めを挙げておきます。

○砂漠の騎士の概要
昔に実際に砂漠の騎士と呼ばれる人達が存在していた。時代の流れで姿を消したが「どんな困難な時でも諦めず、自分の大切な人の為にがんばり続ける人」を称えるのにその呼称が残った。
辞書チックに書くと
砂漠の騎士=伝承に残る偉人達を称える呼称が時代の変遷と共に「どんな困難な時でも諦めず、自分の大切な人の為にがんばり続ける人」を称える為に用いられるようになったもの。

○上記の概要をページで表現する為のSSのテーマとコンセプト
テーマ:砂漠の民ナニワアームズの人々が次々と降りかかる様々な困難の中で懸命に生き続ける様子、姿を描く
コンセプト:
なるべく新規の設定を追加させずに既存の事実を活用して描く。
描く時代はナニワアームズ建国から犯罪者も関係なく生き抜く為に協力し合っている現在までの間のどれか。
未来は少なくとも直接は語らない。
登場人物はその行動原理・動機を意識して、諦めずに懸命に生きている様子に繋げるように心掛ける。
#理想を言えば、他者や隣人も助けようと考えるようになる経緯も描写できるといいかも。
複数の立場の人々の視点で描く事で出来れば群像劇風になるようにしてみる

全員が頑張っていると描写するのではなく、その中でも特に精力的に前向きに頑張っている人にスポットを当てる感じ。

参考資料

○ナニワの変遷と周辺事件
#舌禍の事件による混乱で内乱が起こる。抑え込もうとして毒ガス事件発生。
#地下を汚染した毒ガスの除去作業を行う。
#暫く政治不信が続く。
2008年10月以降
2008/10/20〜2008/11/1
#産業廃棄物の不法投棄問題が発生→処理場を建設して廃棄物撤去へ
2008/11/19
#駅ビル(ナニワアームズ)の影響(警備体制や構造が問題)で国が鎖国状態に。また迷宮が現れ始める
2008/12/1
#ちかにかもーるの完成と警備体制の見直しで鎖国が解除され、迷宮の出現がストップ
2008/12/6
#3方面作戦による大攻勢の為に全国的に大規模な出兵あり
2008/12/22
#EV136 大・攻・勢が開始
2008/12/27
#NACにより全国の食料で毒の混入が発覚
#毒物混入によりNWでの食糧の安全性が問題に
2008/12/28頃
#食糧の安全性問題に対処する為の制度や検査体制が整備される
2008/12/31
#ナニワの子供達が玄霧藩に首狩り職人(いわゆる暗殺者)として育成され、輸出されてる
2009/1/14
#大攻勢に勝利をおさめ、戦争が終了。
2009/1/15
#大攻勢の参加者を中心に殺人衝動や薬物依存が発生し、NWに影を落とす
2009/1/15
#感染すると人食いになってしまうウイルスが発生
2009/1/17
#NW全体に大規模テロが行わるがNW全体での対処で一先ず終結する。(ナニワに直接的な被害は無し)
2009/1/22
#NW全体に悪夢にうなされる人が増え始める。
2009/1/30
#鉱石採掘地再開発のお知らせ
#ナニワで鉱脈の再開発がはじまる
2009/2/4
#マンイーターの治療法が完成し、なんとか事態は収束
2009/2/5
#ナニワの冶金工場で問題発生。過酷な労働現場と深刻な環境破壊。
2009/2/11
#冶金工場でエンジェルティアー(麻薬の一種)が使用される
2009/2/25
#セプテントリオンがナニワで暗躍し、麻薬を冶金工場を中心にばら撒いていた。
#どうも基地も作っていた模様。
2009/3/1
#共和国の土壌汚染が深刻化。人が土に触れると数分で死ぬ+アンドロイドもボロボロにする程の黒い雨が降っており、さらに土壌を汚染
#ナニワの地下は影響を免れる。
#(国民の人達も地下に避難。どうもこのときに地上が危険な場所であるという認識が国民に広がってそう。)
#以降は地下に籠りっ放しになる。
2009/3/17
#NW全体で大規模なナイトメアの発生を確認
2009/3/17
#エンジェルティアー(麻薬)の一時輸入および使用差し止めの政策を発表
2009/3/27
#鉱脈から有毒ガスの流出を確認
2009/4/3
#護民官活動でナイトメアの被害が抑えられる
2009/4/22
#鉱脈で遺跡・墳墓が発見されており、それについての注意を呼び掛ける政策を発表
2009/04/27
#国民の半分が人の形質を外れている事を確認
2009/04/27
#芥で柘榴が救出されるが、その結果、封印していた夢の剣が解放され、NW全体に影響が現れる。
2009/4/28
#ミサヤガミ、夢の剣を封印(一時的)
2009/4/28
#頻発する騒動により共和国全般で深刻な信用低下
2009/4/28
#あさぎアリアン、夢の剣封印(完全に封印)
2009/5/2
#夢の剣の被害判明。5000万人近くが死亡
#ナニワも多くの人が死亡。各種施設が運営出来ない程に人口が減る。国としての機能がマヒ。
2009/5/12
#蛇神さまにより形質問題解決
2009/6/9
#蛇神様のお社が建てられて祀られる。蛇神さまがナニワに訪れるようになる。国民の間で宗教的なコミュが発生。
2009/7/3
#国内環境調査実施のお知らせ
2009/7/3
#怪獣より、ファームから出る許可を求められる
2009/7/10
#国内環境調査の結果、鉱脈周辺の土壌汚染が深刻。鉱脈での採掘および冶金工場の操業を停止
2009/7/15
#アポロニアワールドタイムゲート開放
2009/7/15
#ナニワアームズ商藩国で暮らすすべての方へ
http://www22.atwiki.jp/naniwaarms/pages/421.html#id_3b58f331
http://cwtg.jp/qabbs/bbs2.cgi?action=article&id=4153
#詳しくは上記URL先を参照
2009/7/19
#ファームの怪獣達からの申し出に対しての正式許可
2009/7/20
#アポロニアワールドタイムゲート閉鎖
2009/8/4
#お社がクーリンガンに襲撃されるが、ダガーマンと蛇神様、少年野球団の子供たちの活躍で事なきを得る。

#生き残る為に国中の人々が犯罪者かどうかに関わらず協力して奮闘。

#人口不足から宰相府および周辺各国から移民をつのる


  [No.1047] 【アイデア募集】登場人物のアイデア募集 投稿者:蘭堂 風光(守上代理投稿  投稿日:2009/11/23(Mon) 23:08:12

http://arktos.noor.jp/naniwa/wforum.cgi?no=1046&reno=1045&oya=1043&mode=msgview
上記のまとめ記事にあるようにSSの登場人物としてナニワアームズで頑張っている人達のアイデアを引き続き募集します。
#逆に頑張っている人に助けてもらった人のアイデアでもOKです。または困ってそうな人とか。

いわゆるブレインストリーミング方式にしたいので
細かい検討は抜きにして思い付いたアイデアをメモするノリで書き込んで貰えると助かります。(基盤となるアイデアが多く蓄積された方が寧ろ後で検討しやすいです。)
#アイデアの書き込みは別にまとめたりする必要はないので小出しで思い付いたらすぐ書き込むってのが理想です。
#誰かのアイデアを見て触発されたアイデアを書き込むのもあり。
#重要なのはノリと勢いですよ。

次期共和国主力機の開発がひと段落するまでは本格的な作業には移れないので当面は締め切りを特に設けません。
どうかよろしくお願いします。


  [No.1060] 夕焼けの思い出 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2009/11/28(Sat) 00:04:18

取り敢えず一つ、SSを書いてみました。
なんか砂漠の騎士から脱線している〜とか、気になった点などがありましたら、レスでズバッと指摘をお願いします。

という事で以下はSSの草稿です。

/*/

夕焼けの思い出

ナニワアームズ商藩国の地上部にある飛行場の管制塔の一角にある休憩室。
窓から差し込む夕日を浴びながら一人の老パイロットは外の景色を眺めていた。
何度も洗った為かすっかり色褪せた略帽を被り、年季が入ったイエロージャンパーを羽織った姿はそれがまるで普段着のように彼に馴染んでいた。
この老パイロット、名をファヒーム=ターリックという は今迷っていた。
最近まで自身の人生最後の大仕事のつもりで参加していた国家プロジェクトでの実績が評価され、政府からオファーが掛ったのである。
もっとも政府からのオファーと言っても特に拘束力があるわけでは無く、個人の都合で辞退したところで何ら支障は無い。
(寧ろ、強制力があったら迷う必要も無かったんだがな。)
ファヒームの口から軽くため息が漏れる。
プロジェクトでの活動を通して、燻っていたパイロット魂は再燃したし、自分の故郷の為に尽力するというのも魅力的だ。
しかし長年の古巣である今の職場を離れる踏ん切りがなかなか付けれなかった。
そして思い悩んでいるうちに、知らず知らずに足は古巣に向いていたのである。
すっかり冷めきった黒さと苦さと安さが取り柄のインスタントコーヒーに口を付ける。
(・・・わかりきっているが、やはり何度飲んでもここのコーヒーは不味いな。)
しかし慣れ親しんだ味でもあった。
口に残る苦さに閉口しつつ、夕焼け空を眺めていると不意に昔の、彼が少年だった頃を思い出していた。

彼の父の名はターリック=サーレハと言う。
厳格な性格で人にも厳しかったが、何よりもまず自分自身に厳しい人だった。
常に研鑽を怠らず、寡黙だがその鋭いまなざしは常に先を見据えていた。
パイロットスーツに身を包み、マフラーを纏ってコクピットに乗り込む父の背は子供心に大変逞しく、また何よりも格好良かった。
そんな父の唯一の趣味が映画観賞であった。
ある日、少年だった俺は父に連れられて、映画を見に行った。
今から振り返るとそれは良くある冒険活劇だった。
滅亡の危機に瀕した小国の飛行機乗りの青年が小国を救う様をその青年に憧れる少年の目を通して描かれたものだ。
それでも当時少年だった俺は目を輝かせてその映画を夢中で楽しんだ。
夕日が沈む黄昏時。
映画の余韻に浸りながらの帰路の途中の事だった。
「やっぱり良いなあ。」
思わず父の口からポロリと零れ落ちたその呟きには確かに憧憬が入り混じっていた。
今は亡き父のその言葉が何故か心に残っていた。

ふと気がつくと夕日は沈みきり、航空用腕時計が示す時刻は夕飯時。
紙コップに残っていたコーヒーを一気に飲み干すと休憩室を後にした。

翌日、俺は新しい門戸を叩いていた。


  [No.1074] 祈り 投稿者:乃亜・C・O  投稿日:2009/12/04(Fri) 01:11:11

とりあえず投下してみます。

#周囲に認められるとか称えられるとか、・・と云うのとはかなり関連のない感じになりましたので、
#イメージ違いましたら省いて下さい。

***********************


祈り

  //*//



「騎士? 誰かに仕えているのか?」

私は雇っているつもりなぞないからな、と女は眉を吊り上げてその者の瞳をねめつける。


「もしも」

その者は、女を宥めるように微笑むと言う。

「もしも私が何かに仕えているとするならば、それはたぶん、正義と慈悲だろう」

「あなたの神のことか?」

首を傾げる女に、その者は首を振る。


「いいや、おそらくは違う」

「私の神はただ、この身を赦すだけだろう」

「・・慈悲と正義、双方が同じ道を示す時は、自分は力を尽くすのみだ」

「だが2つが違う道を示す時、私はいつもひどく迷う」

「慈悲と正義は。 時に私を切り裂く刃のようだ」

「すべての者が悲しまねば良いと思う。
 護りたいと願う。
 自分の腕がもっと広ければと、腑甲斐なく思う。 ・・・だが、自分にできるのはがむしゃらに戦うことだけだった」

「いつも思うのだ。私の取ってきた道は、果たしてどれだけ正しかったのかと。やれるべき事が、もっと他にもあったのではないかと」


乾いた風をはらみ、ひるがえる頭布。
護るためにしか抜かぬと決めた、腰に帯びた半月の剣に触れる。


「・・そうやって、迷い苦しんだことを、私の神はご存知だ。ゆえに、私はいまだ裁かれずここに在る」

「あなたはいつも正しいぞ。 それに文句をつけるならば、私があなたの神に文句を言う。”ならば自分でやってみろ”と」

むくれて口を尖らせる様に苦笑して、遠く広がる砂丘に目を移す。

果てのない問いは、まるでこの地の砂粒を数えるが如くのようでもある。


「道は、見つかるか?」

その声に、振り返らず顔を上げて笑ってみせる。
遠く、遠く遥かな彼方を見据え。

「さて? ・・今もまだ。迷ってもなお、迷うが故に、ただ、進まねばならぬのだろう」

「一歩でも<それ>に近づくために」


聞こえるものと云えば、風に流れる砂の音と、そして己の鼓動。
何もないと見える世界で、ふいに空気が動いた。

「・・・・では、私は祈ろう。よい風が、いつもあなたの背を押すようにと」






***********************

#元ネタはアイルランドの古い祝福の言葉から。

「道がつねにあなたの前にありますように。
風がいつもあなたの背中を押してくれますように。

太陽があなたの顔を暖かく照らし、
雨があなたの畑にやさしく降り注ぎますように。

そしてふたたび会う日まで、
神様がその手のひらで、あなたをやさしく包んでくださいますように。」


  [No.1103] Re: 祈り 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2009/12/12(Sat) 10:08:17

ふと、思い付いたのだけど。

祈り 〜とある騎士と姫君の問答〜

こんな感じでタイトルにサブタイトル風のものを付けるのはどうかな?
#ちなみに個人的には周囲に認められるとか称えられるとかは直接描写する必要は特には無いと思いますよ。
#頑張っている人、頑張ろうとしている人が描けていればOKかと。


  [No.1137] ありがとうございますー 投稿者:乃亜・C・O  投稿日:2009/12/24(Thu) 02:01:58

レスどうもありがとうございますー。

#何気に自分でつけるには勇気のいる感じですがっ・・・(笑) >姫君とか柄でない・・・ orz
サブタイトルとか良いやもですね。
ちょっと考えてみますー
ありがとうございました!


  [No.1193] とある砂漠の騎士のお話 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/02/12(Fri) 00:09:45

以前、聞いたエピソードが面白かったのでそれをヒントにして話を考えてみました。
誤字脱字やこうした方が良いんじゃない?等のアドバイス等がありましたら、レスをお願いしまーす。

/*/
○とある砂漠の騎士のお話

時はナニワアームズ商藩国が隊商として定住の地を求めて世界中の砂漠を渡り歩いていた頃。
赤い砂塵が舞い上がる赤銅色の岩石砂漠と金色の砂砂漠がせめぎ合う境界線に佇む宿場町から話の幕は開かれる。

ゆったりとした旅装をまとった旅人が酒場に訪れると、酒気で鬼のように顔を朱に染めた大男が給仕の少女に絡んでいました。
それを見かねた旅人は毅然とした態度でこう言った。
「やめないか。大の大人が酒の勢いに任せて少女に無理強いとは情けない」
これを聞いた大男は湯気を出さんばかりに憤激し、旅人にそれこそ鬼の如き勢いで殴りかかりました。
されど旅人も黙って殴られはしませんでした。怒りに任せて次々と繰り出される拳をあるいは受け止め、あるいは腕を払い、受け流しました。
息が切れ始めるまで続けた後、これは叶わないと見て取った大男はとうとう思い余って剣の柄を握りました。
それを見た酒場の面々は軽く息をのみ、酒場の空気が静まり返りかえる。
ピンと張り詰めた空気の中、剣を握って気が大きくなった大男が脅し文句を口にしようとした瞬間、被せる様に旅人はこう告げました。
「剣を抜き放つという事は如何に酒に酔っていたとは言え、相手だけで無く自身も切られる立場に身を置くという事。本当に良いのだな?」
高ぶるでもなく、憤るでもなく、当たり前の心構えを静かに語るように、真摯な意志が込められた声が大男の耳朶を打つ。
その声に釣られるように大男が向けた視線の先には旅人の鋭いまなざしがあった。
そのまま両者は動きを止め、対峙し始め、じりじりと静かに弓の弦を引き絞るように時間と共に高まる緊迫感。
高まる緊張と全てが時間を忘れたように静止した店内で遂に動いたのは、旅人の気迫に圧されるように逸らされた大男の視線でした。
大男はすっかり酔いが醒めたかのような蒼白の顔で捨て台詞をはいてスゴスゴと店を退散したのでありました。
ほっとした安堵の息と共に酒場を満たす歓声と感謝の声。
その騒動が収まった後、一杯のお酒を注文し、周辺地域の情報を尋ねた終えた旅人は静かに酒場を後にしたのでした。

/*/

「さあ今日のお話はここまで」柔らかな深みのある声が閑静な図書館でひっそりと漂う。
今日も砂漠の騎士に纏わるお伽噺に聞き入っていた俺は満足げなため息をつく。
「どうだね、参考にはなったかね?」
この小さな図書館で唯一人の小柄な老司書は真っ白で豊かな髭を扱きながら尋ねる。
「ええ、とても参考になりましたよ。いつもありがとうございます」
そう答えて俺はペコリと礼をする。
「なんのなんの。年寄りの昔話で良ければ何時でも聞きに来なさい」
窓から差し込む朝日の中で老司書は朗らかに微笑んだ。

#何となく今日は珍しく筆が進んだなあ。(しみじみ)


  [No.1200] とある砂漠の騎士のお話(別バージョン) 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/02/13(Sat) 15:05:14

ちょっと別バージョンも思い付いたので書いてみました。
上の記事のバージョンとこっち、どっちの方が良いかな?
#お伽噺のラストを少し修正。&後半の話を聞き終えた人達の部分を総入れ替え。

/*/

○とある砂漠の騎士のお話

時はナニワアームズ商藩国が隊商として定住の地を求めて世界中の砂漠を渡り歩いていた頃。
赤い砂塵が舞い上がる赤銅色の岩石砂漠と金色の砂砂漠がせめぎ合う境界線に佇む宿場町から話の幕は開かれる。

ゆったりとした旅装をまとった旅人が酒場に訪れると、酒気で鬼のように顔を朱に染めた大男が給仕の少女に絡んでいました。
それを見かねた旅人は毅然とした態度でこう言った。
「やめないか。大の大人が酒の勢いに任せて少女に無理強いとは情けない」
これを聞いた大男は湯気を出さんばかりに憤激し、旅人にそれこそ鬼の如き勢いで殴りかかりました。
されど旅人も黙って殴られはしませんでした。怒りに任せて次々と繰り出される拳をあるいは受け止め、あるいは腕を払い、受け流しました。
息が切れ始めるまで続けた後、これは叶わないと見て取った大男はとうとう思い余って剣の柄を握りました。
それを見た酒場の面々は軽く息をのみ、酒場の空気が静まり返りかえる。
ピンと張り詰めた空気の中、剣を握って気が大きくなった大男が脅し文句を口にしようとした瞬間、被せる様に旅人はこう告げました。
「剣を抜き放つという事は如何に酒に酔っていたとは言え、相手だけで無く自身も切られる立場に身を置くという事。本当に良いのだな?」
高ぶるでもなく、憤るでもなく、当たり前の心構えを静かに語るように、真摯な意志が込められた声が大男の耳朶を打つ。
その声に釣られるように大男が向けた視線の先には旅人の鋭いまなざしがあった。
そのまま両者は動きを止め、対峙し始め、じりじりと静かに弓の弦を引き絞るように時間と共に高まる緊迫感。
高まる緊張と全てが時間を忘れたように静止した店内で遂に動いたのは、旅人の気迫に圧されるように逸らされた大男の視線でした。
大男はすっかり酔いが醒めたかのような蒼白の顔で捨て台詞をはいてスゴスゴと店を退散したのでありました。
ほっとした安堵の息と共に酒場を満たす歓声と感謝の声。
ちょっとしたどんちゃん騒ぎの中、マスターに一杯のお酒を注文し、周辺地域の情報を尋ねた終えた旅人は静かに酒場を後にし、旅の仲間達が待つ隊商へと戻ったのでした。

/*/

「さあこのお話はこれでおしまい」柔らかな深みのある声が閑静な図書館でひっそりと漂う。
窓から差し込む朝日の中で砂漠の騎士に纏わるお伽噺に思わず息を止めて聞き入っていた子供達は余韻に浸るようにそっとため息を漏らした。
「ねえねえ、この後はどうなるの?」
子供達の中で人一倍、好奇心旺盛な少女が先程まで物語を語っていた小柄な老人に尋ねた。
「それがねえ、この後については特にお話は伝わって無いんだよ」
この小さな図書館で唯一人の老司書でもある老人は真っ白で豊かな髭を扱きながらそう告げた。
「えー?続き無いの〜」「そんな〜」「これで終わりなのかあ…」
と口々に残念そうな声を上げる子供達。
その様子を見て老司書は朗らかに微笑みながら、こう言った。
「どうしても気になるなら、想像して御覧」

彼がどんな人か?何て名前でどんな事を経験してきたか?彼の仲間達にはどんな人達がいたのか?
そしてこの後、彼の旅がどうなるのか、
彼が守る隊商がどんな事に遭遇し、彼やその仲間たちがどうやってそれらを潜り抜けるか。

想像して御覧。案外そこに答えがあるかも知れないよ?…と

それを聞いた子供達の大半は「えー。無理だよー」とぼやいていたが、
残りの数人は目を輝かせて思案顔で早くも想像の翼を広げていた。
老司書はその様子に嬉しそうに目を細め、真っ白な髭を撫でながら見守っていた。

部屋を照らす暖かな朝の日差しの中、老人と子供達の時間はゆったりと流れていく。


  [No.1201] おおおー。 投稿者:守上藤丸  投稿日:2010/02/13(Sat) 21:35:41

いいですねいいですねー!

言いだしっぺの私がまったく作業進んでないんで申し訳ないんですがっ!!(謝

お話しの部分は1つ目のラストの方が好きです。
すっきりしてて。

後半部分は、昔話を集めている青年(?)というシチュエーションが良いです。
(全部のお話をこの青年が訊いて回ってるとかも面白そう)
だけど、子供に囲まれてるのも捨てがたいので、青年がお話を訊いていたところへ子供が集まってきた。。。というのはいかがでしょうか!


> ちょっと別バージョンも思い付いたので書いてみました。
> 上の記事のバージョンとこっち、どっちの方が良いかな?
> #お伽噺のラストを少し修正。&後半の話を聞き終えた人達の部分を総入れ替え。
>
> /*/
>
> ○とある砂漠の騎士のお話
>
> 時はナニワアームズ商藩国が隊商として定住の地を求めて世界中の砂漠を渡り歩いていた頃。
> 赤い砂塵が舞い上がる赤銅色の岩石砂漠と金色の砂砂漠がせめぎ合う境界線に佇む宿場町から話の幕は開かれる。
>
> ゆったりとした旅装をまとった旅人が酒場に訪れると、酒気で鬼のように顔を朱に染めた大男が給仕の少女に絡んでいました。
> それを見かねた旅人は毅然とした態度でこう言った。
> 「やめないか。大の大人が酒の勢いに任せて少女に無理強いとは情けない」
> これを聞いた大男は湯気を出さんばかりに憤激し、旅人にそれこそ鬼の如き勢いで殴りかかりました。
> されど旅人も黙って殴られはしませんでした。怒りに任せて次々と繰り出される拳をあるいは受け止め、あるいは腕を払い、受け流しました。
> 息が切れ始めるまで続けた後、これは叶わないと見て取った大男はとうとう思い余って剣の柄を握りました。
> それを見た酒場の面々は軽く息をのみ、酒場の空気が静まり返りかえる。
> ピンと張り詰めた空気の中、剣を握って気が大きくなった大男が脅し文句を口にしようとした瞬間、被せる様に旅人はこう告げました。
> 「剣を抜き放つという事は如何に酒に酔っていたとは言え、相手だけで無く自身も切られる立場に身を置くという事。本当に良いのだな?」
> 高ぶるでもなく、憤るでもなく、当たり前の心構えを静かに語るように、真摯な意志が込められた声が大男の耳朶を打つ。
> その声に釣られるように大男が向けた視線の先には旅人の鋭いまなざしがあった。
> そのまま両者は動きを止め、対峙し始め、じりじりと静かに弓の弦を引き絞るように時間と共に高まる緊迫感。
> 高まる緊張と全てが時間を忘れたように静止した店内で遂に動いたのは、旅人の気迫に圧されるように逸らされた大男の視線でした。
> 大男はすっかり酔いが醒めたかのような蒼白の顔で捨て台詞をはいてスゴスゴと店を退散したのでありました。
> ほっとした安堵の息と共に酒場を満たす歓声と感謝の声。
> ちょっとしたどんちゃん騒ぎの中、マスターに一杯のお酒を注文し、周辺地域の情報を尋ねた終えた旅人は静かに酒場を後にし、旅の仲間達が待つ隊商へと戻ったのでした。
>
> /*/
>
> 「さあこのお話はこれでおしまい」柔らかな深みのある声が閑静な図書館でひっそりと漂う。
> 窓から差し込む朝日の中で砂漠の騎士に纏わるお伽噺に思わず息を止めて聞き入っていた子供達は余韻に浸るようにそっとため息を漏らした。
> 「ねえねえ、この後はどうなるの?」
> 子供達の中で人一倍、好奇心旺盛な少女が先程まで物語を語っていた小柄な老人に尋ねた。
> 「それがねえ、この後については特にお話は伝わって無いんだよ」
> この小さな図書館で唯一人の老司書でもある老人は真っ白で豊かな髭を扱きながらそう告げた。
> 「えー?続き無いの〜」「そんな〜」「これで終わりなのかあ…」
> と口々に残念そうな声を上げる子供達。
> その様子を見て老司書は朗らかに微笑みながら、こう言った。
> 「どうしても気になるなら、想像して御覧」
>
> 彼がどんな人か?何て名前でどんな事を経験してきたか?彼の仲間達にはどんな人達がいたのか?
> そしてこの後、彼の旅がどうなるのか、
> 彼が守る隊商がどんな事に遭遇し、彼やその仲間たちがどうやってそれらを潜り抜けるか。
>
> 想像して御覧。案外そこに答えがあるかも知れないよ?…と
>
> それを聞いた子供達の大半は「えー。無理だよー」とぼやいていたが、
> 残りの数人は目を輝かせて思案顔で早くも想像の翼を広げていた。
> 老司書はその様子に嬉しそうに目を細め、真っ白な髭を撫でながら見守っていた。
>
> 部屋を照らす暖かな朝の日差しの中、老人と子供達の時間はゆったりと流れていく。


  [No.1256] 砂漠の騎士の設定&SS纏め+α 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/03/21(Sun) 23:20:29

http://www.eonet.ne.jp/~kasalelia/idress/desert/
これ見ていて思い付いたんだけど、最初に開いたページの部分(夜明けの部分)で1つの画面として纏まっているように感じるので、それを活用するのはどうでしょうか?
まず始めは固定画面(または夜明けのみの背景)として、ここを扉ページとして砂漠の騎士の概要や設定文を纏める。#全像が映った一枚絵が一つあってもいいかも。
次にSSだけを別ページに分けてまとめる。
ここで背景やページ構成を上記のサンプル画面のものを用いてSSを背景に合わせて並べる。
#一応、「とある砂漠の騎士」が朝、「祈り」を昼、「夕焼けの思い出」を夕方、「帰り道」を夜とする感じで。

こうして始めのトップページで固定ページ(または夜明けを基調とした背景ONLY)と思わせておいて、SSページに進むとスクロールで背景が変わる!とするとインパクトがあるんじゃないかな?

まあ思い付きはこの辺にして本題に移ります。
これまでの設定やSSを一部修正しつつ、纏めてみました。
後、SSに「帰り道」を追加しました。

何か気になる事や誤字脱字等がありましたら、レスでの突っ込みをよろしくお願いします。
それと設定文と「帰り道」に加えた叙事詩風?の一節を消すかこのまま残すか少し迷っているのでアドバイスや感想を貰えると助かります。
#ちょっと仰々しくし過ぎたかなあと思っています。


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”ねえ、おかあさん。やくそくのおはなし、きかせてきかせてー!”
”もう結構遅いんだけど、確かに約束したしねえ。仕方がないか、お話が終わったら直ぐに寝るんだよ?”
”うん!”
”むかしむかし…”
                        満面の笑顔で話しに聞き入る子供と歌い聞かせる様に話を紡ぐ母親


○砂漠の騎士とは 〜その起源と変遷〜

”周囲を満たす砂塵の中を進む砂漠の騎士”
”鋭い眼差しは鷹の様に毅然と行く先を見据え”
”はためく旅装は旗の如く隊商を導く”
”守護の為に曲刀を抜き放ち”
”和睦の為に曲刀を鞘に納め”
”金打の音色を打ち鳴らす”

これはナニワアームズに古くから伝わるお伽噺であるナニワアームズ千夜一夜物語の「砂漠の騎士」に纏わる一節です。
「砂漠の騎士」、この言葉の起源をたどると遥か昔のナニワアームズ建国前の放浪時代にまで遡ることになります。
その頃は老若男女問わず全員が1つのキャラバンを結成して定住の地を求めて世界中の砂漠を巡りながら行商を行っていました。
当時のナニワは魔法に遠く、機械技術もまだ殆ど発達しておらず、その旅路は困難に満ちたものでした。
後に定住の地(現ナニワアームズ)を見出すまでの長く果てない旅の間、ナニワの民を支えたのが砂漠の騎士と称される人々でした。
彼らは砂漠での様々な障害や困難を研鑽によって身に付けた剣技と旅を通して連綿と積み重ねられた経験と知識、そして類まれなる団結力によって克服し、民を守り続けたのでした。
定住の地を見つけ、役目を終えた事で自然解消的に姿を消していった彼らですが、
その功績と姿は人々の心に残り、
その名は「どんな困難な時でも諦めず、大切な人の為にがんばり続ける人」を称える代名詞として、
その物語はナニワなら誰でも1度は寝物語に聞くお伽噺として、ナニワアームズ商藩国に今なお残り続けています。

〜ガイドブック ぶらり藩国ウォーカー ナニワアームズ商藩国の章から抜粋〜


○とある砂漠の騎士のお話

時はナニワアームズ商藩国が隊商として定住の地を求めて世界中の砂漠を渡り歩いていた頃。
赤い砂塵が舞い上がる赤銅色の岩石砂漠と金色の砂砂漠がせめぎ合う境界線に佇む宿場町から話の幕は開かれる。

ゆったりとした旅装をまとった旅人が酒場に訪れると、酒気で鬼のように顔を朱に染めた大男が給仕の少女に絡んでいました。
それを見かねた旅人は毅然とした態度でこう言った。
「やめないか。大の大人が酒の勢いに任せて少女に無理強いとは情けない」
これを聞いた大男は湯気を出さんばかりに憤激し、旅人にそれこそ鬼の如き勢いで殴りかかりました。
されど旅人も黙って殴られはしませんでした。怒りに任せて次々と繰り出される拳をあるいは受け止め、あるいは腕を払い、受け流しました。
息が切れ始めるまで続けた後、これは叶わないと見て取った大男はとうとう思い余って剣の柄を握りました。
それを見た酒場の面々は軽く息をのみ、酒場の空気が静まり返りかえる。
ピンと張り詰めた空気の中、剣を握って気が大きくなった大男が脅し文句を口にしようとした瞬間、被せる様に旅人はこう告げました。
「剣を抜き放つという事は如何に酒に酔っていたとは言え、相手だけで無く自身も切られる立場に身を置くという事。本当に良いのだな?」
高ぶるでもなく、憤るでもなく、当たり前の心構えを静かに語るように、真摯な意志が込められた声が大男の耳朶を打つ。
その声に釣られるように大男が向けた視線の先には旅人の鋭いまなざしがあった。
そのまま両者は動きを止め、対峙し始め、じりじりと静かに弓の弦を引き絞るように時間と共に高まる緊迫感。
高まる緊張と全てが時間を忘れたように静止した店内で遂に動いたのは、旅人の気迫に圧されるように逸らされた大男の視線でした。
大男はすっかり酔いが醒めたかのような蒼白の顔で捨て台詞をはいてスゴスゴと店を退散したのでありました。
ほっとした安堵の息と共に酒場を満たす歓声と感謝の声。
その騒動が収まった後、一杯のお酒を注文し、周辺地域の情報を尋ねた終えた旅人は静かに酒場を後にしたのでした。

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「さあこのお話はこれでおしまい」柔らかな深みのある声が閑静な図書館でひっそりと漂う。
今日も砂漠の騎士に纏わるお伽噺に聞き入っていた俺と話に惹かれて集まっていた子供達は同時に余韻に浸るようにそっとため息を漏らした。
「どうだね、参考にはなったかね?」
この小さな図書館で唯一人の小柄な老司書は真っ白で豊かな髭を扱きながら尋ねる。
「ええ、とても参考になりましたよ。いつもありがとうございます」
そう答えて俺はペコリと礼をする。
「なんのなんの。年寄りの昔話で良ければ何時でも聞きに来なさい」
そういって老司書が笑っていると子供達の中でも人一倍、好奇心旺盛な少女がこう尋ねた。
「ねえねえ、この後はどうなるの?」
「それがねえ、この後については特にお話は伝わって無いんだよ」
老人は少し困り顔でそう告げた。
「えー?続き無いの〜」「そんな〜」「これで終わりなのかあ…」
と口々に残念そうな声を上げる子供達。
その様子を見て老司書は少し思案してから何か思い付いたらしく朗らかな笑顔を浮かべて、こう言った。
「どうしても気になるなら、想像して御覧」

彼がどんな人か?何て名前でどんな事を経験してきたか?彼の仲間達にはどんな人達がいたのか?
そしてこの後、彼の旅がどうなるのか、
彼が守る隊商がどんな事に遭遇し、彼やその仲間たちがどうやってそれらを潜り抜けるか。

想像して御覧。案外そこに答えがあるかも知れないよ?…と

それを聞いた子供達の大半は「えー。無理だよー」とぼやいていたが、
残りの数人は目を輝かせて思案顔で早くも想像の翼を広げていた。
老司書はその様子に嬉しそうに目を細め、真っ白な髭を撫でながら見守っていた。

部屋を照らす暖かな朝の日差しの中、老人と子供達の時間はゆったりと流れていく。


○祈り

「騎士? 誰かに仕えているのか?」

私は雇っているつもりなぞないからな、と女は眉を吊り上げてその者の瞳をねめつける。


「もしも」

その者は、女を宥めるように微笑むと言う。

「もしも私が何かに仕えているとするならば、それはたぶん、正義と慈悲だろう」

「あなたの神のことか?」

首を傾げる女に、その者は首を振る。


「いいや、おそらくは違う」

「私の神はただ、この身を赦すだけだろう」

「・・慈悲と正義、双方が同じ道を示す時は、自分は力を尽くすのみだ」

「だが2つが違う道を示す時、私はいつもひどく迷う」

「慈悲と正義は。 時に私を切り裂く刃のようだ」

「すべての者が悲しまねば良いと思う。
 護りたいと願う。
 自分の腕がもっと広ければと、腑甲斐なく思う。 ・・・だが、自分にできるのはがむしゃらに戦うことだけだった」

「いつも思うのだ。私の取ってきた道は、果たしてどれだけ正しかったのかと。やれるべき事が、もっと他にもあったのではないかと」


乾いた風をはらみ、ひるがえる頭布。
護るためにしか抜かぬと決めた、腰に帯びた半月の剣に触れる。


「・・そうやって、迷い苦しんだことを、私の神はご存知だ。ゆえに、私はいまだ裁かれずここに在る」

「あなたはいつも正しいぞ。 それに文句をつけるならば、私があなたの神に文句を言う。”ならば自分でやってみろ”と」

むくれて口を尖らせる様に苦笑して、遠く広がる砂丘に目を移す。

果てのない問いは、まるでこの地の砂粒を数えるが如くのようでもある。


「道は、見つかるか?」

その声に、振り返らず顔を上げて笑ってみせる。
遠く、遠く遥かな彼方を見据え。

「さて? ・・今もまだ。迷ってもなお、迷うが故に、ただ、進まねばならぬのだろう」

「一歩でも<それ>に近づくために」


聞こえるものと云えば、風に流れる砂の音と、そして己の鼓動。
何もないと見える世界で、ふいに空気が動いた。

「・・・・では、私は祈ろう。よい風が、いつもあなたの背を押すようにと」


○夕焼けの思い出

ナニワアームズ商藩国の地上部にある飛行場の管制塔の一角にある休憩室。
窓から差し込む夕日を浴びながら一人の老パイロットは外の景色を眺めていた。
何度も洗った為かすっかり色褪せた略帽を被り、年季が入ったイエロージャンパーを羽織った姿はそれがまるで普段着のように彼に馴染んでいた。
この老パイロット、名をファヒーム=ターリックという は今迷っていた。
最近まで自身の人生最後の大仕事のつもりで参加していた国家プロジェクトでの実績が評価され、政府からオファーが掛ったのである。
もっとも政府からのオファーと言っても特に拘束力があるわけでは無く、個人の都合で辞退したところで何ら支障は無い。
(寧ろ、強制力があったら迷う必要も無かったんだがな。)
ファヒームの口から軽くため息が漏れる。
プロジェクトでの活動を通して、燻っていたパイロット魂は再燃したし、自分の故郷の為に尽力するというのも魅力的だ。
しかし長年の古巣である今の職場を離れる踏ん切りがなかなか付けれなかった。
そして思い悩んでいるうちに、知らず知らずに足は古巣に向いていたのである。
すっかり冷めきった黒さと苦さと安さが取り柄のインスタントコーヒーに口を付ける。
(・・・わかりきっているが、やはり何度飲んでもここのコーヒーは不味いな。)
しかし慣れ親しんだ味でもあった。
口に残る苦さに閉口しつつ、夕焼け空を眺めていると不意に昔の、彼が少年だった頃を思い出していた。

彼の父の名はターリック=サーレハと言う。
厳格な性格で人にも厳しかったが、何よりもまず自分自身に厳しい人だった。
常に研鑽を怠らず、寡黙だがその鋭いまなざしは常に先を見据えていた。
パイロットスーツに身を包み、マフラーを纏ってコクピットに乗り込む父の背は子供心に大変逞しく、また何よりも格好良かった。
そんな父の唯一の趣味が映画観賞であった。
ある日、少年だった俺は父に連れられて、映画を見に行った。
今から振り返るとそれは良くある冒険活劇だった。
滅亡の危機に瀕した小国の飛行機乗りの青年が小国を救う様をその青年に憧れる少年の目を通して描かれたものだ。
それでも当時少年だった俺は目を輝かせてその映画を夢中で楽しんだ。
夕日が沈む黄昏時。
映画の余韻に浸りながらの帰路の途中の事だった。
「やっぱり良いなあ。」
思わず父の口からポロリと零れ落ちたその呟きには確かに憧憬が入り混じっていた。
今は亡き父のその言葉が何故か心に残っていた。

ふと気がつくと夕日は沈みきり、航空用腕時計が示す時刻は夕飯時。
紙コップに残っていたコーヒーを一気に飲み干すと休憩室を後にした。

翌日、俺は新しい門戸を叩いていた。

○帰り道
黄昏時の砂漠の空が赤紫から深い藍色へと刻々とその色彩を移ろわせる。
その鮮やかな空の下に響くリズミカルな呼気。
緩やかな旅装を模した衣装を纏った褐色の肌に珠の様な汗が浮かぶ。
ストレートの銀髪を腰まで伸ばした少女が辺りの様子に気付き、動きを止めて気息を整えようとする。
日が暮れ、家路につく人々の喧騒。そして辺りの人影も段々疎らになっていた。

ナニワアームズ商藩国にはその建国に大きく貢献した砂漠の騎士に纏わる逸話が様々な形を取って今なお残っている。
特に砂漠の騎士をモチーフとした舞踊はお祭り等でも根強い人気を誇る演目の一つである。

少女は習い立ての砂漠の騎士の舞を次のお祭りまでに何とかをマスターしようと日中から熱心に練習を続けていた。

「もう日暮れか…。よし、最後におさらいをして今日の練習の締めにしよう」
そう呟くとパン!と自分の両頬を軽く叩いて気合いを入れる。
目を閉じ、すーっ、と息を深く吸い込み深呼吸。そしてゆっくりと息を吐く。
すっと周囲の喧騒が遠のき、入れ替わるように脳裏に歌詞を浮かべる。

”周囲を満たす砂塵の中を進む砂漠の騎士”

静かに両腕を持ちあげ、軸足を下げてポーズを取る。
頭の中で舞踏のリズムを強くイメージする。
トン…トン…トン。トン…トン、トン。トン、トン、トン!
次第に鮮明になっていく律動。

”鋭い眼差しは鷹の様に毅然と行く先を見据え”

パチリと開いた眼差しは真っ直ぐに前を見据える。
リズミカルな律動に合わせて緩やかに舞い始める。
奔放に伸びる褐色の腕、リズムと共に身体を跳躍させるしなやか足腰。
くるりと身をひるがえし、銀砂の髪が弧を描く。

”はためく旅装は旗の如く隊商を導く”

サアッと夜気を含んだ砂漠の涼風が吹き流れ、ゆったりとした衣装が風をはらんで宙になびく。
空は深い藍色から一番星が瞬く夜空へと姿を変えていた。

”守護の為に曲刀を抜き放ち”

そのまま流れるような所作で少女は腰の練習用の模造刀を抜き放つ。
銀色の刀身が満月の光を受けて三日月のように輝く。
途端に戦いの激しさを物語るようにテンポが跳ね上がる。
地上に落ちた三日月がときに山なりに、ときに弧を描き、リズミカルな呼気と共に変幻自在に砂漠の上を滑りゆく。
さらにリズムは加速され、舞いは熱を帯びてクライマックスへと突き進む。

”和睦の為に曲刀を鞘に納め”

テンポが最高潮に達した瞬間に少女は右手に逆手に握った三日月を頭上に掲げ、腰の鞘を左手で抜きとる。
一拍後、鞘を刃の先端に寄せるとそのまま左手を右手に合わせるように持ち上げていき、納刀。

”金打の音色を打ち鳴らす”

キンッ。涼やかな金打が辺りに響き、律動は静まり鞘に納めた曲刀を捧げるように掲げたままピタリと静止する。
宙に舞っていた衣装が鎮まる。

「ふう。」
少女が一息つくと張り詰めていた空気が弛緩し、少女は腕を頭上に挙げたまま、うーんと背を伸ばす。
「うん、我ながら会心の出来♪」
と、パチパチパチと突然拍手が鳴り響く。
驚いた少女が音の方に視線をやると何時の間にか家路に向かう足を止めて集まっていたギャラリーがやんややんやの大喝采。
激しい運動で上気していた顔が見る見るうちに真っ赤に染まる。
恥ずかしげにペコリとギャラリーに頭を下げると大慌てで少女は家路に着いたのであった。


/*/

”こうして一行は無事旅を続ける事ができたとさ、おしまい。”
”・・・”
                        すやすやと寝息を立てて眠る子供とにっこりと微笑み、その寝顔を見守る母親


  [No.1258] まとめありがとうでーす。 投稿者:守上藤丸  投稿日:2010/03/28(Sun) 22:19:37

> http://www.eonet.ne.jp/~kasalelia/idress/desert/
> これ見ていて思い付いたんだけど、最初に開いたページの部分(夜明けの部分)で1つの画面として纏まっているように感じるので、それを活用するのはどうでしょうか?
> まず始めは固定画面(または夜明けのみの背景)として、ここを扉ページとして砂漠の騎士の概要や設定文を纏める。#全像が映った一枚絵が一つあってもいいかも。

あ、このへんですけども、私は一番最初にページを開いた本のイラストをもってこようかなーと思ってます。
で、ここで設定文。

で、クリックしたら今あるページに繋がって物語(SS)が進行していく感じ。

どうでしょ?
なので、設定文もうちょっと固目がいいかなーとか思ってみたり。


  [No.1260] Re: まとめありがとうでーす。 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/03/29(Mon) 00:43:32

> > http://www.eonet.ne.jp/~kasalelia/idress/desert/
> > これ見ていて思い付いたんだけど、最初に開いたページの部分(夜明けの部分)で1つの画面として纏まっているように感じるので、それを活用するのはどうでしょうか?
> > まず始めは固定画面(または夜明けのみの背景)として、ここを扉ページとして砂漠の騎士の概要や設定文を纏める。#全像が映った一枚絵が一つあってもいいかも。
>
> あ、このへんですけども、私は一番最初にページを開いた本のイラストをもってこようかなーと思ってます。
> で、ここで設定文。
>
> で、クリックしたら今あるページに繋がって物語(SS)が進行していく感じ。
>
> どうでしょ?
なるほど、良いと思いますよー。
> なので、設定文もうちょっと固目がいいかなーとか思ってみたり。

ふーむ、固目かあ。
少しだけ修正してみました。
こんな感じでどうでしょう?
#もしイメージと違った場合は学術書みたいな感じとか辞書みたいな感じとか、イメージの参考例を教えて貰えると助かります。

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○砂漠の騎士とは 〜その起源と変遷〜

”周囲を満たす砂塵の中を進む砂漠の騎士”
”鋭い眼差しは鷹の様に毅然と行く先を見据え”
”はためく旅装は旗の如く隊商を導く”
”守護の為に曲刀を抜き放ち”
”和睦の為に曲刀を鞘に納め”
”金打の音色を打ち鳴らす”
              〜ナニワアームズ千夜一夜物語 砂漠の騎士 第一節より〜

「砂漠の騎士」、この言葉の起源をたどると遥か昔のナニワアームズ建国前の放浪時代にまで遡ることになります。
その頃は老若男女問わず全員が1つのキャラバンを結成して定住の地を求めて世界中の砂漠を巡りながら行商を行っていました。
当時のナニワは魔法に遠く、機械技術もまだ殆ど発達しておらず、その旅路は困難に満ちたものでした。
後に定住の地(現ナニワアームズ)を見出すまでの長く果てない旅の間、ナニワの民を支えたのが砂漠の騎士と称される人々でした。
彼らは砂漠での様々な障害や困難を研鑽によって身に付けた剣技と旅を通して連綿と積み重ねられた経験と知識、そして類まれなる団結力によって克服し、民を守り続けたのでした。
定住の地を見つけ、役目を終えた事で自然解消的に姿を消していった彼らですが、
その功績と姿は人々の心に残り、
その名は「どんな困難な時でも諦めず、大切な人の為にがんばり続ける人」を称える代名詞として、
その物語はナニワなら誰でも1度は寝物語に聞くお伽噺として、ナニワアームズ商藩国に今なお残り続けています。


  [No.1312] 【ロードランナー】 投稿者:守上藤丸  投稿日:2010/05/03(Mon) 20:00:11

開示していただきました。

10/04/18:ロードランナー(職業):ナニワアームズ商藩国
 t:名称 = ロードランナー(職業)
 t:要点 = 歴戦の,歩兵,走る
 t:周辺環境 = ジャングル

他の職業が
L:特殊部隊員 = {
 t:名称 = 特殊部隊員(職業)
 t:要点 = 迷彩服,ベレー帽
 t:周辺環境 = 演習場


L:FO = {
 t:名称 = FO(職業)
 t:要点 = 野戦服,地図,双眼鏡
 t:周辺環境 = 密林

です。
作業かかれる方はレス後、ぼちぼちかかってください。

#守上は砂漠の騎士優先させますのでよろしくお願いします・・・(汗


  [No.1313] 設定文やります 投稿者:蘭堂 風光  投稿日:2010/05/05(Wed) 00:02:42

ではロードランナーの設定文の作成に取り掛かりまーす。
後、SSはギャグ風スポ根テイストでやってみる予定です。