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ナニワ作戦会議BBS
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  [No.294] Ver.2/23 23:55 投稿者:うさぎ  投稿日:2009/02/23(Mon) 23:56:18

とりあえず、周りの設定に刷り合わせる形で全部踏みました。
問題のありそうな表現は修正するので連絡ください。
あと、誤字は適当に修正してください(笑)

/*/

レアアース:希土類元素の事。周期表で第3属に分類されるスカンジウム、イットジウム、およびランタノイド元素の総称。レアメタルの一種。

レアアースと言う17種類の元素がある。
科学的特性がとても似ていて、ある化学者が「それは誤りの海であり、真理はその中に浮かんでいた」と言葉を残したほど判別、 分離がとても難しい元素である。
磁石、光磁気ディスク、蛍光体、レーザー発振機、光ファイバー、コンデンサ、人口宝石、セラミック、水素吸蔵合金などに使われる。


ナニワアームズとレアアース

ナニワアームズはオリオンアームズでも有数のレアアースの消費国である。
ナニワアームズとは偵察の国であり、地下の国であるために採光などにこれらを大量に消費する。
一般的に使われているものとして、セリウムの合金がライターの火打石に使われているが、軍事目的で使っていたりする分ナニワアームズ の消費量はそうでない国の追随を許さない。
電波吸収の特殊装甲を初めとしてナニワ製偵察I=Dにふんだんに使われている事を取ってみても、これらの研究が盛んな国である事を分 かっていただけると思う。
鉄も欲しかったが研究職の人間はレアアースの鉱脈に喜んだ。
レアアースの調査から開発準備を終えるまで10年掛かると言われるほど、判別が難しく、濃縮しにくい鉱脈が「ほそぼそと掘っていたら偶然大きな鉱脈に当っちゃいました」と言う幸運で見つかったのだからその喜び様は想像に難しくない。

それまでは大部分を輸入しており、限られた予算でやりくりする為に失敗した作品を細々と廃品回収して使いいてたため、合金にしたレア アースはいちいち分離しなければならず研究のスピードは芳しいものではなかったのだ。
だが、今回はそれが功を奏した。
ナニワアームズの研究者達は再利用の為に分離作業を日常的に行っており、ある程度ノウハウの蓄積があったのである。
ちなみにナニワアームズではレアアースの分離に「イオン交換法」が主流である。
大雑把に説明するとレアアースの溶液を「陽イオン交換体を円筒状の容器に入れたもの」に流して溶離液を使って元素番号の大きい元素から分離していくやり方である。
少し考えると分かるのだが、普通は需要にばらつきがあるため、最終的に全ての元素を分離してしまわなければいけないイオン交換法はコスト面から採用されない。しかしナニワアームズではべての元素がそれなりに需要を持っている為この方法が採用されている。
ニッチ産業をひた走るナニワアームズらしい資源精製工場の姿だと言えるだろう。
(特定の元素を狙って抽出する方法として溶媒抽出法と言うものがある。これは特定の元素の緊急生産などに使われる)


確かに存在はするのだが濃度が薄すぎて技術的、経済的な理由で抽出するのが難しいのがレアメタルである。
レアアースもこの例に洩れず濃度が低くさらに17種類の元素が混じって存在する為に単品として存在させる事が難しいのである。
レアアースの鉱床と言っても精々10〜300倍の濃度に濃縮されている程度のものなのである。
当然のように狙って見つけるには開発準備までに10年掛かるほど難しく、幸運にも鉱脈に突き当たったナニワアームズは開発の為にかける予算を安全対策や、公害対策に当てる事が出来た。


ナニワアームズの公害史

ナニワアームズの黎明史は公害と事故と怪獣達との闘争の歴史だと言える。
ぶっちゃけ黒歴史である。
藩国の危機100連発とは言ったもので、この国はいくつ黒歴史を持っているんだと突っ込まれそうなものだ。
しかしその度に対策を作り、すべてを乗り越えてきた不屈の民族性を持っている。
先人達が、垂れ流した鉱毒で土壌を失い、粉塵で肺を痛め、採掘中の落盤や怪獣との縄張り争いで命の危険にさらされながら作ったのがこの国なのである。
知識不足から来る地獄であったが、先人達は仲間を助ける為に工夫に工夫を重ねてそれを克服している。
惜しむらく事に医療技術は失伝しているものの、サイボーグ技術や、高い設計技術などと言った形で今でも我々はその恩恵を受ける事が出来る。
そして我々が争いを反省して慰霊碑を建てたように、我々の先達も公害に対する対策の記録を残してくれたのだ。
都合の悪い事実を封印してしまうことなく、自分達の失敗を繰り返す事がないように警告してくれている。
ナニワ人の気質は今も昔も変らないらしい。
これらの記録複写され特設コーナーに展示されており、冶金工場の工場見学時などに閲覧する事が出来る。


工場見学

冶金工場は工場見学を行っている。これは施設の情報開示の一環として行われている。
実の所、一部の人間は本気で「冶金工場とは公害を垂れ流す奴隷のように働かされる場所」だと言う認識がまかり通っていた事がある。
多分、犯罪者を強制労働の刑にして労働力に使おうと言うアイディアがあった所為だと思われるが、きっぱりと誤解である。
きちんと安全対策が図られており、お休みもちゃんと貰えて、新しく見つかった問題点は改善されるシステムになっている事を説明して了解してもらったのだが、きちんと国民の皆さんにも安全ですと宣伝した方がいいだろうと言う結論に至った。
こうして行われているのが工場見学ツアーで、
特筆すべき事柄としてこのツアーでは素人が触っても安全なものに限るものの実際の設備を触らせてもらえる。
大抵は操作が難しくて失敗するのだが安全装置が働いてきちんと停止するさまを見て、この施設は安全だと理解してもらえるようである。
この工場見学で職場を気に入って冶金工場への就職を決意してくれる国民も居るようだ。


安全対策

先人の残した資料にはマニュアルとして使える対策が実例をあげて載せられている。
削岩による騒音、振動公害。粉塵被害。予想外の飛散物、ガス。トロッコなどの輸送機器の事故。怪獣との遭遇。
採掘によって起きた鉱毒被害。製鉄による排ガス被害。溶鉱炉の事故。疲労による判断力の低下。
その他、山のような事故事例。
それを丸写しにするのではなく過去の記録を元に新しく作業手順を定めた。もちろん方針は安全第一である。
削岩機を使った鉱物採取作業は機械化する事が決まった。
坑道の強度計算には自信があったがナニワアームズにとって地質学はまだ新しい学問で、掘った先に何が埋まっているのか完全に予測できなかった為である。
ガスが噴出した場合に備えてテントによる封印ができるようにして、粉塵対策に散水が行われ、鉱石は水と一緒に回収された。
これは「アスベストみたいなものが掘り出されたら嫌だね」と誰かが口走った為である。
今なお新しく謎の怪獣が発見されるナニワアームズである。何が出てくるか分からない。

しかし危険な作業と言うものは常に存在する。
目立ったところでは「溶鉱炉の近くでの作業」や小さなところでは「あそこの床は滑りやすい」と言った物まで、当時は湿式冶金なんてなかったし、だいぶ機械化が進んで職場環境もだいぶ変っている。
更にミスや人為的に引き起こされる危険と言うものには限りがない。
みなが恐れているのは再処理施設にテロを受ける事だろう。
再処理機能が破壊されて公害垂れ流しになってしまうと、先祖が苦労して克服したはずの公害病の恐怖が待っている。
みんな毒ガスとかに怯える生活はこりごりなのである。

そこで気が付いた事、危なかったと思った事、実際に起きた事故を吸い上げてマニュアルを随時更新する事が行われた。
操業者、保全者とは別に安全管理担当を置いて問題点の聞き取りや異常報告の伝達などを行うのである。
定期的に集まって情報を共有化して、安全化、作業の簡易化の為のライン改造。もしくは作業手順を示すマニュアルの改訂を行った。
安全管理の担当員には怪しい人間がやってきたら警報を流せるように無線の他に非常用の警報装置を持たされた。


公害対策

ナニワアームズでの公害対策の基本方針は【有害なものも回収してしまえば商品】である。
廃水や排気ガスからも何重にもつけた処理装置を使って回収できるだけ回収し再利用する。
水を回収して再利用する事をはじめとしてNOxを硝酸、SOxを硫酸として再生された。
地下国家と言う密閉された空間ゆえに産業廃棄物は極力少ない方がいいとの方針の元、あらゆるものが回収された。
そしてどうしても使い道がない物は毒素が含まれていない事を確認して廃坑を埋める為のコンクリートの材料としてやっぱり再利用された。
もちろんコストは掛かったが毒ガスの恐怖を覚えている国民達は、安全と引き換えなら安いものだと考えた。
先祖達が残した失敗の記録は決して繰り返してはいけないのだ。
なお、何か問題が起きた場合、ラインは停止する事が決まっており問題解決のために主に設備保全担当が走り回る事になる。


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